文春e-book<br> 生成と消滅の精神史 終わらない心を生きる

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文春e-book
生成と消滅の精神史 終わらない心を生きる

  • 著者名:下西風澄【著】
  • 価格 ¥2,800(本体¥2,546)
  • 文藝春秋(2022/12発売)
  • ポイント 25pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163916378

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内容説明

古代ギリシャから西洋哲学の歴史を紡ぎ直し、
認知科学、さらに夏目漱石へと至る。若き独立研究者が切り開く、
心と人類の新たな地平。

ソクラテスが心を神から切り離して以後、
人類の心は何度も作り直されてきた。
そもそも心とは何であったのか?
AIが台頭する現代、心はどのように捉えられるか?
古代ギリシアから始まる思索の旅は、
西洋哲学の歴史を紡ぎ直し、
認知科学を辿り、夏目漱石へと至る。
学問領域を大胆に横断しながら紡ぎ出される、3000年の心の歴史。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Gokkey

18
力作。所謂現象学の教科書通りの古代ギリシア~ソクラテス~デカルト~カント~フッサール~ハイデガーという流れで「心」の形而上学を纏めつつ、ヴァレラやメルロ=ポンティに基づき環境-体の一元論的なイメージを創り上げる。本書の白眉は万葉集や古今和歌集を紐解きながら日本における「心」のイメージの時間的変遷を現象学と対比させながら論じる後半部にある。そして最後に漱石の作品群を紐解き、西洋哲学をインストールしてしまった漱石が心の在りかを探し求める様を描く。この苦悩はai時代を生きる現代人にも等しく鎮座するように思える。2024/01/13

mim42

11
心という切り口で西洋哲学の主要点を繋いだところが本書の肝。頭の中の整理に役立った。パスカルにかけた時間やヴァレラが2回出てくるあたりは微妙だが面白かった。しかし、後半の日本編はいただけない。なぜ日本の心の哲学史を考える時に漱石や万葉集が登場するのだろう?登場すること自体に問題は無いが、この取扱いは「文学史」のものでは?いずれにせよ「心と哲学」がテーマのところで前景に来るのは違和感。2023/04/18

teddy11015544

10
ホメロスからメルロポンティ、AIまで。万葉集から夏目漱石まで。意識と心のありようの変化は大脳皮質の機能の進歩と関係があったのだろうか。人間は肉体労働から解放され、次に頭脳労働から解放され、どこに向かっていくのだろうか?肉体と脳という軛のあるなかで。2023/04/08

ハルト

9
読了:◎ なぜ人は「心」を持つのか。心が宿る人間とはなんなのか。心は生まれては消滅し、また生まれる。西洋編では、先人の哲学者たちの思想を辿りながら、心を形作ろうとする。日本編では、夏目漱石を題材に、「心」と自然の在り方をまとめた。哲学に素養がなくて興味だけで読んだせいか、うなずけるところはあるものの全体的に理解できたというのにはほど遠く、もうちょっと勉強してから再読したいなと思った。夏目漱石については、その自然と交われぬ苦悩こそが、漱石の文学を生み出しているのだと思えた。漱石を読みたくなった。2023/07/16

Haruki

8
心、意識という言葉が指し示す存在を、歴史の中の変遷として抽出し、認知科学へと接続する視座で紡ぐことを試みる。ホメロス、ソクラテス、デカルト、パスカル、カント、フッサール、ハイデガー、ヴァレラ、メルロ=ポンティらが捉えていた環境(身体)と意識の境界の変化に注目し、一体であった古代から、近代で認識論として分離されるも、現代にはその基礎付けのために相互的な関係性が導入され、気分をまとう存在論、そして生成される意識の視点から、脳-身体-環境システムとしての身体センサと知覚の往還的な生成の景色が世界それ自体となる。2024/01/03

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