習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン

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習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン

  • 著者名:遠藤誉
  • 価格 ¥950(本体¥864)
  • PHP研究所(2022/12発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569853901

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内容説明

2022年10月16日、中国共産党第20回党大会が幕を開け、22日に中共中央委員会委員などを選んで閉幕。翌日の23日に、新たな中共中央委員会委員による一中全会(第一回中央委員会全体会議)が開催され、新チャイナ・セブン(中共中央政治局常務委員)が選出された。この新チャイナ・セブンたちの詳細を調べ始めたところ、とんでもないことを発見したのである。あれ? おかしい……! 丁薛祥の履歴が異常すぎる! 彼は習近平が最初に中共中央総書記に選出された、2012年11月の第18回党大会で、全国代表の「代表」にさえ選出されていない。つまり、党大会に参加する資格さえ持っていなかったのである。それなのに中共中央委員会・候補委員には選ばれている。しかし、その半年後の2013年5月には、中共中央弁公庁副主任兼中共中央総書記弁公室主任に抜擢され、それ以降は「習近平のいるところ、丁薛祥あり」と言っても過言ではないほど、習近平に影のように寄り添っているではないか。党大会にも参加できなかったような男が、なぜこんなことになったのか。タイトロープを渡るような謎解きプロセスで、どうやら習近平は丁薛祥を後継者にしようと考えているのではないかという、考えてもみなかった「可能性」にぶつかったのである。そこで北京にいる元老幹部に電話し、徹夜して挑んだ推理と、そこから出てきた否定できない結論をぶつけてみた。彼の口をついて出たのは、思いもかけない言葉だった。それは目もくらむような回答だった。ああ、挑んで良かった。この発見は「中国共産党とは何か」を執拗に追いかけてきた、80年間に及ぶ闘いの結実の一つだ。ならば、書こう。まるで戦場に向かう戦士のようにキーボードに向かって闘い続け、一気に書き上げたのが本書である。前代未聞の「三期目」に突入した習近平政権。習近平が国家主席を続ける真の狙いを、現代中国研究の第一人者が仔細に解説。新チャイナ・セブンや中国独自の宇宙ステーションの開発の狙い、不動産価格が中国で高騰している理由など、日本のメディアが伝えない中国の真実を語る。中国の現在を見定めるために必読の一冊

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

32
マスコミで喧伝される中国論と一線を画す言説が興味深く面白い。極めつけは台湾問題。「中国は台湾平和統一を望み、アメリカは武力攻撃をしてほしいと願っている」と主張。アメリカ側は軍事紛争で中国の経済力を削ぎたい。一方、中国から見ると経済力で台湾を圧倒しての統一がリーズナブルでベスト、なるほど…。陰謀論めくがウクライナの戦禍が結果として米国などの旧世代兵器の在庫一掃に貢献して、軍需産業活況に繫がっている可能性から連想すると、有り得ない妄想と言いきれないかも知れない。2023/02/16

やましん

9
トップポイントで概略だけ確認。年始あたりの表現者クライテリオンで遠藤氏の寄稿があり、本書についても触れられていたので内容は何となく覚えていた。SNSだと扇動的な嫌中論が跋扈している印象だが、本書は中国内外の情勢に基づいて中国現政権の思惑を分析しようとしているので安心して読めると思う。本書の他に内田樹先生の日本辺境論なんかも日本と中国の関係を読み解く上では書かせないテキストだったかと。(内田樹先生の同書が日本以外でもリーダブルであることの傍証として、確か当の中国から同書の訳書のオファーがあったらしい)2023/07/31

西

8
私が仕事関係で中国に関わっていたころ、習近平が中国のトップになった。そのころは李克強などと比べて政治基盤が弱いはずだったのに、今や誰も逆らえないほどの地位となってしまったのが恐ろしい。しかしこのまま失脚することなくいけるのだろうか。アメリカが、中国に台湾進攻をさせようとしている、というところまでいくと陰謀論的に感じるけど、今後どうなっていくか、かなり注目される。対岸の火事ではないけども2023/04/16

新父帰る

6
2022.12刊。現代中国を知りたい時はこの人に聞く。勿論、興梠氏もいるが。この本は表題にある様に習近平の三期目の狙いについて書いてあるが、その根底には「日本メディアによる、日本人の耳目に心地よい、日本人だけに通じる中国論」を排すという気持ちが込められている。驚いた事は、日本国内で報道されている中国と現実の中国との格差だ。何か、著者自身が習近平の生い立ちに共鳴しているかのような錯覚に陥る。それは著者自身の幼少時の壮絶な体験に関係しているのではないかと想像する。ウクライナと中国が核協定を締結していたとは! 2023/01/19

ゾロりん

2
色々勉強になった。果たして覇権国家の座は今世紀中にアメリカから中国に変わるのか。作者の意見が強いような。2023/04/16

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