ちくま文庫<br> 増補改訂版 「アニメ評論家」宣言

個数:1
紙書籍版価格
¥1,210
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

ちくま文庫
増補改訂版 「アニメ評論家」宣言

  • 著者名:藤津亮太【著者】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 筑摩書房(2022/12発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 300pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480438201

ファイル: /

内容説明

あの名作は、なぜ面白いのか? 『カリオストロの城』の「ルパン」像の新しさ、押井守監督作における乗り物の役割、『パーフェクトブルー』の背景美術はなぜリアルに描かれたか……。1968~2004年までに公開されたアニメ作品を中心に、ユニークな視点と、アニメの表現技法・製作現場・歴史への深い知識をもって語りつくす。アニメの見方を変える傑作評論、大幅に増補改訂して待望の復刊!

目次

文庫版のためのまえがき/I 宮崎駿 風とともに歩む/パラシュートの白い寂しさ 『ルパン三世 カリオストロの城』/二度目のラストシーン 『ルパン三世』/途切れることのない気持ち──宮崎アニメの時間/それは、涙のように 『千と千尋の神隠し』/II 高畑勲 1968年の革命/アニメーションで映画を作るということ 『太陽の王子ホルスの大冒険』/現実と非現実を結ぶもの 『パンダコパンダ』『パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻』/大阪・アクション・生活アニメ 『じゃりン子チエ』/田園交響曲を響かせる 『セロ弾きのゴーシュ』/III 富野由悠季 僕のコロニーは戦場だった/アムロとシャア──名付けることをめぐる九年の夢想 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』/生き延びることができたとして 『機動戦士Zガンダム』『機動戦士Vガンダム』/冒頭の五分間 『機動戦士ガンダムF91』/俺、十七歳になってしまった 『ブレンパワード』/∀の還るところ 『∀ガンダム』/『∀』が埋葬する 『∀ガンダム』/キングゲイナー・オーバー!を歌おう 『OVERMANキングゲイナー』/IV 出﨑統 時間を編む、思いを織る/操作される時間/ゴルゴ13を演出する 『ゴルゴ13』/月子という少女 『ブラック・ジャック』(OVA版)/V 押井守 His Masters Eyes/スクリーンプロセスの彼方へ 『紅い眼鏡』『ケルベロス─地獄の番犬』『トーキング・ヘッド』/銃弾と視線 『アヴァロン』/映画の夢、夢の映画 『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』/卵の中の空虚 『天使のたまご』/世界と向き合う三つの手段──押井守のアニメーション 『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』/VI 庵野秀明 アニメの「芸」と「術」/集中と拡散 『新世紀エヴァンゲリオン』/人形の生 『新世紀エヴァンゲリオン』/回り続けるカメラ 『ラブ&ポップ』/VII 今 敏 理知的な迷宮/未麻の部屋から見えるもの 『パーフェクトブルー』から『パプリカ』へ/立花源也という「観客」 『千年女優』/「赤ちゃん」と「クリスマス」 『東京ゴッドファーザーズ』/僕は元旦に天使を見る 『東京ゴッドファーザーズ』/VIII アニメ再襲撃/アニメーション監督はいつ〝作家〟になったのか/「冒険」と「ロマン」の時代 『宇宙戦艦ヤマト』/歴史と記憶と 『オネアミスの翼 王立宇宙軍』/「接吻と銃撃」の迷信 『人狼』/反復される理想郷/おしまいの「呪文」 『ラブひな』/二〇四六年夏へのモノローグ 『ほしのこえ』/映画を観るということ 『WXIII PATLABOR THE MOVIE 3』/絵コンテの完成/ハードボイルドのように 『WXIII PATLABOR THE MOVIE 3』/過去と未来の「幸福論」 『マインド・ゲーム』/IX アニメを・語る・言葉/言葉とアニメーションと二人の監督/アニメ評論は難しい/あとがき/『「アニメ評論家」宣言』、それから/初出一覧と雑感

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

36
かつて「テレビ漫画」と下層の娯楽として位置付かれ、「宮崎勤」をシンボルとしたファンの迫害の時代を経て、サブカルチャーからメインカルチャーを凌き、今や一般化どころか、ある種の作品においては、下手をすれば「教養」、「履修」などと形容されるアニメーション作品群。雇われ監督然とした役割から"評論"に値する作家性を持った監督が70〜90年代に誕生し、他のジャンル・メディアに影響を及ぼした数名の監督と作品を挙げてアニメの変遷を辿る。視聴前提の文章のため固有名詞、場面の説明はないため、一般人には向かない。興味の部分だけ2023/11/18

kei-zu

14
宮崎駿、高畑勲、富野由悠季、出崎統、押井守、庵野秀明、今敏の各監督が携わった作品への言及を中心に、著者の初期の文章をまとめたもの。押井守の実写作品における自動車の取扱いなど考えてもみませんでした。作品公表時の論評は同時代性が窺えて、今読むと非常に興味深い。2025/02/28

モルテン

10
アニメ作品や作家の評論と、アニメ評論についての論文。知っている作品(ほとんどだ)も、この評論を読んで「なるほどー」と納得したり、「そうだったのか」と驚くことがあって興味深く読了。特に、出﨑統論はこれまであまり触れてこなくてどんな作家なのかつかみきれずにいたけど、この評論で初めてストンと腑に落ちた。また、私は押井守作品が好きなので、各評論を読んでさらに解像度が上がったように思う。2023/01/29

スコットレック

3
2003年に発売された書籍の改訂版。日本を代表するアニメ監督の方々の作品の数々の評論。本書を読んで興味を持った作品を見るためのガイドブックとしても有用かと。2023/10/30

二浪人ファーストアウト

2
めっちゃよかった。自分も評論を書くとしたらこんな風に書けたらいいな……。軸になる視点を置いてロジックで論を進めていくテンポの良さが気持ちいい。評論文嫌いでガチのアニメ映画好きの高校生がいたら、読んでみた方がいいかもしれないと思った。2023/12/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19847713
  • ご注意事項

最近チェックした商品