山と溪谷社<br> WILDERNESS AND RISK 荒ぶる自然と人間をめぐる10のエピソード

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山と溪谷社
WILDERNESS AND RISK 荒ぶる自然と人間をめぐる10のエピソード

  • 著者名:ジョン・クラカワー/井上大剛
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 山と溪谷社(2022/12発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784635340403

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内容説明

富と名声を求め、ビルの高さの大波に乗るサーファー。
火星の生命の謎を解くために、北米大陸でもっとも深い洞窟に潜るNASAの研究者。
生活のために命をかけてエベレストに登り、外国人が使う酸素ボンベを運ぶシェルパたち。
本能に突き動かされるままに、70歳近くになっても未踏ルートに挑みつづける老登山家……。

それぞれの理由を胸に、極限の自然に挑む人間たち。
荒ぶる自然と対峙したとき、彼らは何を考え、どう行動するのか?
そして人間と自然の関係は、時代とともにどのように変わってきたのか?

『空へ―「悪夢のエヴェレスト」1996年5月10日 』や『荒野へ』の著作で知られる、アメリカの人気ジャーナリスト、ジョン・クラカワーの、自然と人をめぐる10のエピソードを収録したエッセイ集。

■内容
イントロダクション
第1話 マーク・フー、最後の波
第2話 火山の麓で暮らすということ
第3話 エベレストにおける死と怒り
第4話 火星への降下
第5話 転落のあとで
第6話 北極圏の扉
第7話 愛が彼らを殺した
第8話 穢れのない、光に満ちた場所
第9話 フレッド・ベッキーいまだ荒ぶる
第10話 苦しみを抱きしめて

■著者について
著 ジョン・クラカワー
1954年生まれ。シアトル在住のアウトドアライター、ジャーナリスト。
元登山家の経験を活かし、アウトドア関連のルポルタージュを中心に複数の著書を発表している。
巧みな構成と情感のある文章には定評があり、日本にも固定ファンを持つ。
ノンフィクション作家の角幡唯介も、もっとも影響を受けた作家としてクラカワーの名を挙げている。

翻訳 井上 大剛(いのうえ・ひろたか)
翻訳会社、出版社勤務を経て独立。
訳書に『インダストリーX.0』(日経BP) 『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』(共訳、KADOKAWA) 『初心にかえる入門書』(パンローリング) 『世界でいちばん高い山 世界でいちばん深い海』(パイインターナショナル)など。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

R

40
自然に関するコラム集であるのだが、自然を通してアメリカとアメリカ人が見えてくるような読み物で、大変面白かった。自然をどう扱うかどう扱われているかという話や、変わり者のアルピニストの生きざま、新興宗教めいた更生施設の話など、読み応えのある面白い話ばかりなんだが、書かれていることの背景にアメリカという国が見えてくるような文化や思想が混じっていて、そこが非常に面白かった。時には警告であり、共感や感動でもありといった感じで、軽く読めるのに含蓄ある読み物だと思った。2023/05/18

マリリン

38
印象に残ったのは、日本の登山家の死が重なった「マーク・フー最後の波」、大噴火の様に驚嘆し唖然としたものの、その土地に住み続けることに妙な納得感を持った「火山の下で生きる」、シェルパに対しる酷過ぎる扱いに怒りを覚えた「エベレストにおける死と怒り」、開けてはならないと思った「北極圏の扉」、ずさんな管理の荒野療法は、思うところがあり検索し、パタゴニアとブラックダイアモンドの意外な関係に驚いた「愛が彼らを殺した」。歳を重ねても個性的な生き方を貫く姿勢に惹かれた「フレッド・ベッキーいまだ荒ぶる」も面白かった。 2024/01/22

yyrn

28
人はなぜリスクを冒してまで自然に近づこうとするのか?▼超ビッグウェーブを求めるサーファーたち、爆発したら一たまりもない活火山のふもとに暮らす人々、登山者急増と温暖化による氷河融氷で年々危険度を増すエベレスト登山、そのしわ寄せがシェルパたちに来ている現実、火星探査の意義を求めて外部と遮断された地下深い洞窟に潜る研究者たち、ロッククライミングスクールでの転落死や自堕落者たちの更生を目的とした荒野でのサバイバル教室で防げたはずの(無知による)熱中症死などの責任問題とその後の訴訟の顛末(不注意で負ったケガでも⇒2023/11/16

one_shot

28
読み友さんより。著者が「荒野へ(’95)」「空へ(’96)」などの傑作で売れっ子になる直前、80〜90年代に発表した粒ぞろいの作品集。中でも95年に「アウトサイド」誌に発表された『愛が彼らを殺した』は、麻薬や暴力など非行を短期間で効率的に治療するとしながら繰り返し死者を出している荒野療法プログラムの暗部に迫っている。著者はそのキャンプに実際に随行しつつ、その問題点の根深さを指摘する。この50頁の中に「荒野へ」「空へ」「信仰が人を殺すとき」へ連なるテーマが既に埋め込まれているからクラカワー好きには堪らない。2023/04/21

Sakie

19
あちこちの媒体に書いた初期のノンフィクション記事集。調査を基に書かれたクラカワーのノンフィクションが面白いのは「荒野へ」で承知済みだ。事実をスマートに記述するだけではなく、クラカワー自身の実体験が裏打ちし、取材対象に重ね合わせてみせることで、よりリアルに想像させる。苦難があるからこそ魅力的で甘美な体感が得られる活動は、人口が増えればそのぶん自然破壊や危険を増すものでもある。この本に採録された文章には、責任のなすりつけ訴訟や詐欺めいた荒野療法など、アメリカ特有の諸問題も取り上げられていて興味深かった。2024/08/24

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