内容説明
文化人類学者である中沢新一氏とユング派分析家である河合俊雄氏の講演とディスカッション。中沢氏が「聖地」を調査する中で浮かび上がってきた人間の精神の層構造と、河合氏が心理療法の中で感じ取ってきた現代を生きる人間のこころの最古層にあるものとの不思議な符合と共鳴。本書は、こころとは何か、人間とは何かを理解するための、またこれからの時代を生き抜いていくために必要な新たな学問の地平が啓かれる第一歩でもある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
52
中沢新一、聖地の層構造とこころの古層・・・思わずジャケ買い!したものの、今回は少しはずれ気味。基本的には中沢さんの『アースダイバー神社編』のサブテキストといった感じで、本編への言及が数多く、行きつ戻りつの読書となった。神話の始原や宗教の始まりなど、多くの魅力的な言説もあり、人類学者と臨床心理学者の対談から生まれた「ジオサイコロジー」について、さらに追究してみたいという意欲をかき立てられる。本文中の「こころに深層はなく、すべては表層である」という一文とフロイトやユングの学説をどう整合させていくのか興味深い。2023/01/25
Nao Funasoko
14
2023年最初の一冊は、ちょっと思うところあってこんな本から。セミナーの記録を書き起こしたもので口語体で書かれている対談がメインなので読み進めることはできる。 しかしながら、そこで使われる名詞についての基礎知識が乏しすぎるので理解度はかなり低い。(^^;) それでも、部分的には「柱と橋」や「天と雨」など乏しいながらの少しばかりの知識で理解できる部分もあり毎夜少しずつ読み進めようやく読了。 やはり「アースダイバー神社編」を先に読んでおけばよかった。2023/01/25
jjm
10
初中沢新一関係本。中沢氏と河合氏の宗教観を語る書籍?中沢氏というと東大駒場騒動の人、オウム真理教を擁護していた人という印象しかなかった。「坊さんがいなければ仏教は最高だね」には笑った。縄文人と倭人の項では、後期倭寇の中国人、フィリピン人等が日本人のふりして日本語ライクな言葉をがんばって話していたらしいというくだりは、へぇと思った。2023/05/29
Junko Yamamoto
3
うーん。2023/02/15
Kyohei Matsumoto
3
中沢新一先生の『アースダイバー神社編』をユング派の心理学者の河合俊雄先生が精読して、心理学的な観点から説明して、中沢先生がそれに喜んでコメントしている本。日本人のこころはとても特殊で、象徴以前のかなり昔の感覚が残ったままになっているというところに二人ともこれからの可能性を考えている。心理療法として夢分析をする河合先生は、日本人がみる夢が、“象徴”のみでは説明がつかないことを解説されている。象徴に凝りすぎない文化が治療の過程で垣間見えるようだ。中沢先生のいう現実というものの探究としてレンマ学を話されていた。2023/01/08
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