講談社現代新書100<br> 今を生きる思想 ミシェル・フーコー 権力の言いなりにならない生き方

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講談社現代新書100
今を生きる思想 ミシェル・フーコー 権力の言いなりにならない生き方

  • 著者名:箱田徹【著】
  • 価格 ¥499(本体¥454)
  • 講談社(2022/12発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065304587

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内容説明

権力はあらゆる関係に遍在し、私たちの生を規定する。そうした権力が織りなす現実を耐えがたいと感じたとき、状況を批判的に捉え、いまとは違った社会を、自分を、実現する道はどこにあるのか。

私たちはなぜこのような状況に置かれているのか?
何に我慢がならないのか?
こんなふうに統治されないためにはどうすればよいのか?

[本書のおもな内容]
●権力は誘惑し、行為を促す
●学校・会社・病院は、人を「最適化」する装置である
●完全競争実現のため、新自由主義は社会に介入する
●私たち「ひとり企業家」の能力(スペック)向上の努力に終わりはない
●政治とは、自他の統治が入り乱れる「ゲーム」である
●主体には、つねに別の振る舞いをする力が備わっている
●批判とは、「このようには統治されない技術」である
●哲学的に生きるとは、社会を批判的に捉え、真実を言い、自分自身を変えること

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100ページで教養をイッキ読み!
現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!!

1:それは、どんな思想なのか(概論)
2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景)
3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用)

テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、
「一気に読める教養新書」です!
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目次

はじめに
第一章 権力は誘惑するーー権力と主体の生産
第二章 魂をどのように導くかーー規律的な導きから自己と他者の統治へ
第三章 人はみな企業であるーー新自由主義という新たな統治性
第四章 ほんとうの生を生きるーー対抗導きと集合的主体
読書案内
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

68
やっぱりフーコーの論理は難しい。概説である本書の内容さえ簡単には呑み込めない。フーコーが生きた時代背景とキリスト教の考え方がベースになっているということはわかった。2022/12/24

おたま

48
100ページで一思想家の考えの要点をまとめるシリーズの1冊。さすがに100ページでの要約には限界がある。キー概念の解説ぐらいになっているが、それでもフーコーの権力論から統治論への流れの概要は分かる。特にその生権力(=規律+生政治)のところは予備的な知識も少しあるのでだいたい理解できた。さすがに「導き」や「統治」というのはよく分からない。もう少し詳しい説明が必要となろう。新自由主義に対して、フーコーが個人をも「企業」として捉えていたことは、自己責任論や国家が競争を作り出すべく介入するという点で理解できた。2023/01/25

かみぶくろ

44
2.3/5.0 後期フーコーの統治論について書いてあるらしいが、なに言ってるのかびた一文分からず、俺ってバカなんだなっていう疑いが確信に変わりました。新書なんだからもうちょいバカにも分かるよう噛み砕いてほしかったです。2023/02/10

フム

42
面白くて2回読んだ。100ページしかないこともあって。2回目はメモを取りながら真剣に読んだので、勉強になって良かった。副題にもある権力という言葉を、私はよくわかっていなかったかもしれない。フーコーの考える権力とは禁止したり抑圧したりというような、相手のふるまいを思い通りにできる能力や権限ではない。個人や集団に働きかけ一定のふるまいを課したり促したりすることによって下から従属的に形成される。コロナ禍においてパンデミックを管理統制する生権力が問題になったことを思い出す。2023/02/12

venturingbeyond

36
県高校総体期間中の臨時時間割で、生徒の読書監督中に読了。「考古学」期までをばっさりカットし、「系譜学」期以降の後期フーコーが、「統治性」をどのようなパースペクティヴの中で論じているのか、簡潔に、そしてとてもリーダブルにまとめてある良書。シリーズの売りである100ページ前後の分量で、初学者にも後期フーコーの問題意識のコアが伝わるように叙述する著者の力量に感嘆させられました。慎改康之『ミシェル・フーコー』(岩波新書)もかなりの良書ですが、後期部分の叙述としては本書の方がさらに読みやすいと思います。2023/05/29

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