内容説明
仙台藩にもおぬしのような切れ者がいるとはな――。桂小五郎にそう言わしめた若き藩士・若生文十郎景祐。六尺の長身に柔和な瞳、豪胆でいて細心な気質は自藩を真摯に憂えていた。鳥羽伏見の戦いの後、朝敵・会津藩追討を命じられた仙台藩は窮地に。会津進攻を唱える世良修蔵殺害を機に藩士たちは奥羽越列藩同盟を導き、戊辰戦争へとひた走ってゆく。幕末の新たな英雄を描く感涙の時代長編。(解説・安部龍太郎)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
72
戊辰戦争を仙台藩側から描いた膨大な著作だが、いろいろと勉強になる部分も多かった。仙台側から見ているので、薩長は敵方で悪逆非道の軍として描かれている。そうなると仙台藩は正義と言う事になるのだが、これがどうにもだらし無い。藩内で意見が割れて統一できずにフラフラと揺れまくる。いざ戦いになっても負けてばかりと言う体たらく。主人公の景祐は槍道場の主で学問も出来る文武両道の巨漢。奥羽越列藩同盟を実現に尽力した人ですが、身分的には仙台藩の下級武士。好人物だが、主人公の割に出番が少なく、タイトルとのギャップを感じた。2023/01/25
トシヒーロー
4
戊辰戦争を仙台藩からの視点で見ていく。知らない事も多く、主人公の若生文十郎影祐なる人物は、全く知らなかった。仙台藩の内政が主戦派と非戦派が中々まとまらず、後手後手になった感が見受けられたが、ここをもっと早く結論出来れば、また違った結果もあったのかも。漫画賊軍土方歳三にも出てきた細谷率いる鴉組などありイメージしながら読めたのも良かった。2024/06/24
YH
3
戊辰戦争を描いているが、仙台藩に焦点を当てているので、会津の面々は出てこず。藩の意見が分かれて、大事な曲面で結論まで時間がかかったり、そんな場合でないのに、意見が異なる同輩を陥れたりしている中で、景祐や十太夫の真っ直ぐさは眩しかった。仙台から見て敵方だから誇張はされてあるだろうが、薩長の面々の非道ぶりには腹が立って仕方なかった。2025/08/03
シンチャイナ
1
幕末、戊辰戦争に臨む仙台、伊達藩を描く2023/05/13
かずさん
1
すごい真っ直ぐな男だった。2023/04/01
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