アッテンボロー 生命・地球・未来―私の目撃証言と持続可能な世界へのヴィジョン

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アッテンボロー 生命・地球・未来―私の目撃証言と持続可能な世界へのヴィジョン

  • ISBN:9784492800942

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内容説明

今、地球は6回目の大量絶滅の危機にある。

過去数十年の「大加速(グレート・アクセラレーション)」の時代において、人類が地球環境を大きく変えてしまったからだ。

《プラネットアース》などで知られる、世界的な自然番組のプレゼンターであるデイヴィッド・アッテンボローは、「グリーン成長」と「再野生化」こそが、人類が、そして地球の生命が生き残るための鍵だという。

もし、私たちが何も手を打たなければ、アマゾンの熱帯雨林や極地方の氷は減少し、永久凍土が融解して炭素が放出され、海は酸化して水産資源は枯渇し、人類は食料生産の危機やパンデミックに直面し、強制的な移住を強いられ、6回目の大量絶滅へと至るであろう。

この悪夢を避けるためには、経済成長に固執することをやめ、サステナブルな形で資源を使う「グリーン成長」を追究し、海や森などを再び自然な状態に戻す「再野生化」に取り組まなければならない。

私たちは今こそ、ふたたび自然と調和した種にならなければならない。人類は今、地球に住み続けられるかどうかの、瀬戸際にあるのだ。

目次

序章 人類の最大の過ち
打ち捨てられた街
持続不可能な世界
第1部 94歳の目撃証言
1937年
大量絶滅を生き延びた種
文化が加速させた人類の変化
安定した環境と農耕の始まり
農業が変えた自然
1954年
世界じゅうの野生動物を追い求めて
1960年
「セレンゲティ」の生態系
1968年
宇宙から見た地球
1971年
ニューギニアの未開の地
1978年
ゴリラの親子とのふれあい
クジラの歌
ホモ・サピエンスの果てしない欲望
1989年
失われつつある熱帯雨林
1997年
ベイト・ボールの撮影
乱獲される魚
サンゴの白化現象
2011年
解けゆく極地の氷
2020年
現在の地球の状況
知らず識らずのうちに辿っている破壊への道
第2部 これから待ち受けていること
「大加速(グレート・アクセラレーション)」の時代
2030年代――アマゾンの熱帯雨林の減少と地球上の氷の減少
2040年代――永久凍土の融解と炭素の放出
2050年代――海の酸化と水産資源の枯渇
2080年代――食料生産の危機とパンデミックの発生
2100年代――強制的な移住と6回目の大量絶滅
わたしたちがしなくてはならないこと
第3部 未来へのビジョン――世界を再野生化する方法
持続可能な未来へのコンパス
成長を超えて
クリーンエネルギーへの切り替え
海の再野生化
土地の利用面積を減らす
土地の再野生化
人口ピークへの備え
調和の取れた生活を実現する
結論 人類の最大のチャンス
謝辞
用語集
用語一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひろき@巨人の肩

87
英・自然ドキュメンタリー製作者アッテンボローが94年の人生で触れてきた地球環境を振り返り、未来への提言と共に希望を託す本書。1937年から2020年の世界人口、大気中の炭素、原生的な自然の残存率の推移より、人類の加速度的な繁栄は、地球資源の破壊によってもたらされたことを痛感する。生物多様性と安定した気候を形成した完新世の地球。その恵みが、人間に地球環境を変える力を与え人新世の世界へ突入した。持続可能な未来を築く方法は、世界の再野性化と人口ピークの達成。成長を超えて、利益・人・地球の調和を価値観とできるか。2023/07/18

ヨンデル

4
私はこの話を何十年も求め続けていました。最初のころは科学者にも批判的な人たちが多くいたが、いまでは社会共通の話題である。この本の前半は社会が発展した仕組みが書かれている。そのため温暖化をはじめとする様々な現象が現れ始めている。後半は、未来のビジョンが示されている。私がこの問題を意識し始めたきっかけは、人類が求める課題すなわち、すべての人が平等になる、戦争がなくなる、病気がなくなる、貧困がなくなる、昨日より明日のほうが豊かになる、永遠の命を欲しがる等々、を、求めるのが人類だという事を知ってからだ。2023/06/02

Oki

2
売上や利益の成長がないと株価が維持できないのが要の問題 のような気がする。 ここをメンタルの変化だけで(株式投資の禁止等なく)クリアできるなら人類も捨てたもんじゃないが。 2024/01/15

yes5&3

2
日経新聞書評「この一冊」より。著者は、元BBCの自然史ドキュメンタリーディレクター、何と94歳。ホモサピエンスが発展のために地球の環境を破壊してきた事実の数々を、自身の人生に照らして、地球規模、数十億年のスケールで説明する第1部。特に、生物多様性により焦点を当てる。このまま進んだ場合に待ち受けていることの第2部。単なる警告に終わらずまだとりかえせるという第3部。非現実な提言でなく、世界のどこかですでに実効性が示されている事象を紹介。全人類が取り組めばまだ間に合うという姿勢に敬意を払いたい。2023/03/25

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