内容説明
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
男性たちが直面しているある種の「危機」の状況とその背景を冷静にとらえ直し、海外の先進地での取り組みや日本での取り組みの歴史を広く紹介。女性学・男性学研究の両方の成果をふまえ、多様な性に関わる議論も視野に入れながら、日本でジェンダー平等を促進し、同時に男性たちの「危機」を緩和していくための実効性のある具体的政策を提言する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
40
新刊コーナーから。なんのこっちゃ?と手に取りました。う~ん、生物学的な部分や犯罪の構図といった内容は「アダムの呪い」で読んだときと考察自体は変わっていないかなあ…。とはいえ、日本の男性学者からこういう視点が出てくるようになったのは評価すべきなのかもしれません。日本人男性が日本人男性に向けて「このままだと日本男子ヤバイ」と言うことで少しは耳を傾ける人が増えるといいんだけど…。2023/02/20
katoyann
24
ジェンダー平等を志向する社会における男性の諸課題について分析した社会学の本。「剥奪された男性性」というキーワードにあるようにグローバル資本主義の時代にあって、失業リスクの高い男性が男性性を保つことが困難になってきている。その悪い反応が性暴力やヘイトクライムになって現れてきているという。 これからは自己も他者もいたわることのできるケアリング・マスキュリニティの獲得が鍵である。国際比較もあり、興味深い一冊となった。2023/05/24