内容説明
中国近代文学の第一人者にして、多くの人がその名を知っている魯迅の作品を読む。広範囲に及ぶ文学の知識や素養を踏まえながら、今こそ問うべき「文学の意義」に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
湯豆腐
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魯迅の作品を周辺情報抜きにテクストそのものから精読していこうという意図が一貫している論文集。魯迅を読むことへの参加を呼びかけるタイトルですが、入門書ではなくかなりヘビィな章もあります。私が好きな『吶喊』の『自序』『故郷』『村芝居』などが取り上げられていてよかった。日本語の訳文に意訳が多いとされる竹内好訳を採用しているのが本の趣旨的には意外でもあり、やっぱ魯迅は竹内訳だよなという納得もあり。『韋素園君を憶う』の、記憶を庖丁でそがれた魚の鱗に例えてみせるシーンのような、魯迅×竹内訳の気張った感じが大好きだ。2023/06/13
オオタコウイチロウ
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「彼の文面を実直に、丁寧に読んでいこう」とすればするだけ、ほんとうは、この国で魯迅が「読まれていない」ことの原因を「テクスト」外に求める必要も無くなるのではないか。「暗いなあ」「ツマラナイ」の一言を認めているようで、認めていない/られないのは、筆者自身がザ・エリートでありながら、だからこそゾッとする程の淡白さ(経験次元/情報量の乏さ)から逃れられない(日本の学部生のよう)、そして筆者自身がそれに気づいていながら自身ソノモノとして抱え込めない(その自覚さえある)ことと二重写しであると思う。悲しいのかどうか。2023/06/12
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