六四五年への過去わたり 平城の氷と飛鳥の炎

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六四五年への過去わたり 平城の氷と飛鳥の炎

  • ISBN:9784774332949

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内容説明

平城京に置かれ、占い・天文・時・暦にたずさわる部署、陰陽寮。天文博士のもとで星図をかく星読みの青年、言祝にはとくべつの秘めた務めがあった。
大化の改新がはじまる直前まで、飛鳥の地には、『日本書紀』をまとめるために欠かせない書物があったという。蘇我氏が滅びる乙巳の変によって、一族とともに焼失したそれを探しだし、炎にまかれる直前に持ちかえってくるようにとの命を受けた言祝。ありかをつきとめるため、蘇我の邸にまぎれこませる女の子として、言祝が見こんだ少女、沙々。
平城京と飛鳥、およそ70年離れた時をこえて過去わたりをする二人に訪れた結末は……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

☆よいこ

91
児童書。高学年向き。歴史ファンタジー▽平城京への遷都があった時代。貧しい姉妹はなんと支え合い暮らしていたが、美しい姉が貴人に連れていかれてしまった。12歳の沙々(ささ)は姉を取り戻そうと屋敷にひとり乗り込む。星読みの言祝(ことほぎ)は、特別な仕事を任せられる少女をか探していた。沙々は言祝に見込まれ手伝いをする。ふたりは70年前の飛鳥にタイムスリップして、失われた国書を探す。「日本書紀」を完成させる為に、大化の改新の最中、燃える館から重要な書類を持ち出すことはできるのか▽飛鳥・奈良時代の重要人物多数出演2022/11/27

さつき

67
平城京から大化の改新の飛鳥へ。時を遡る過去わたりが行われ、戦火の中消えた『天皇記』『国記』を救おうという試みがあったなど古代史ファンには堪らない物語です。行きたい日時の星図を使うなんて過去わたりの技自体もなんともロマンチックで素敵。主人公の沙々が一生懸命頑張る姿は自然と応援したくなります。2023/05/23

ときわ

13
表紙がとても素敵。題名からして突っ込見どころ満載なのにぱ~っと読んじゃった。「タイムトラベルで過去を変えてはいけない」という決まりを、この時代の人が理屈を知って守る設定はすごすぎるだろう。過去に行って戻ってくるまでの時間縛りがウルトラマン?みたいで新鮮だった。かつて紗々は自分を雀みたいと思っていたが、言祝に拾われて教育を受け、理不尽なことには怒っていい、自分を守ろうとしていい、と考えれるようになった。教育を受けるチャンスがあることは大事だ。弥乃売にそれが伝わり、おかげで言祝が助けられることになるのだ。2022/11/18

ちぃ。

10
品質が高い水準の小説。今まで読んだ小説のなかでもレベルが一つ飛び抜けています。2022/12/13

頼ちゃん

9
好きな歴史物。ちょっと変わったタイムスリップもの。最後もよかった。2022/11/13

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