お母ちゃんの鬼退治

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お母ちゃんの鬼退治

  • 著者名:小手鞠るい/川瀧喜正
  • 価格 ¥1,485(本体¥1,350)
  • 偕成社(2022/11発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784030034709

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内容説明

まりえのお母さんは目が見えない。だんだんと見えなくなってきて、まりえが小学校の時に完全に失明。2022年7月刊行の絵本『うちのおかあちゃん』は、作者がお母さんをモデルにその一時期を描いたものだがフィクションである。
この作品はもっと具体的に、リアルにお母さんについてつづられたエッセイ集。
本が好きで好きで作家になりたかったが叶わなかったお母さん、似たような道を歩む作者だが、人生の場面でお母さんとぶつかりあうこともしばしばだった。戦争にも学歴偏重の社会にも、障害にも、差別偏見にも負けずチャレンジし続けた「お母ちゃん」は、世間や自分のなかの「鬼退治」を成し遂げた。
小手鞠さんいわく「60代になって初めて『母の愛』を知ったように思います。美人で、優しくて、がんばり屋さん。顔に似合わず、毒舌家。そんなお母ちゃんについて、あますところなく書いてみました。」
若い人たちにとって生き方の一つの指針となるような作品。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

156
この写真・・賢そうできりりと美人さんは小手鞠るいさんのお母様だそう。もくじの次には幼少期の作者と、お母様やご家族との写真がある。同世代の一人として懐かしさで胸がいっぱい。が、そこからこのお母様のパワフルで壮絶な人生を、あっけにとられつつ感嘆した次第。凄いです!天晴れです!そして、お父様のイラストも味があって好い。90歳と91歳のご両親がいての作者なのだなぁと。後半登場する作者の夫も素敵で楽しく読んだ。2022/10/05

kum

23
著者が91歳となったお母さんについて書き綴ったエッセイ。お父さんが描いたというイラストも味がある。当時にしては珍しく共働きだったというご両親。お母ちゃんが「働くお母ちゃん」と「家におるお母ちゃん」どっちがいいかと娘に聞く場面の回想は、自分の経験も重ね合わせてなんとも切なく複雑な気分になった。けれど、だんだんと視力が落ちていく中でも逞しくあり続けるお母ちゃんはやっぱりかっこいい。懐かしい故郷の言葉に触れながら、母親や自分の生きてきた道、独立を控えた我が子のことなどをしんみりと思いながら読み終えた。2022/11/25

きのこきのこ

6
ラブラブな両親を尊敬する作者。お父さんが美人で賢いお母さんにベタ惚れなのがイラストからよーくわかる。素敵。2023/04/05

遠い日

3
パワフルでポジティブなるいさんのお母さん。自分をいつも成長させるべく、努力を怠らず、言いたいことを言って腹に残さない人。視力を失いながらも、全くめげるようすを見せず、自分らしく生きている。るいさんとの葛藤も、るいさんの憧れも、母娘の相克の果てに得た存在の結びつきの強さに収斂されていると感じる。この母にしてこの娘あり。自分を生きることになんの遠慮がいろうか。障害者を「挑戦者」とみる考え方には大いに蒙を啓かれた。イラストがすてきに楽しく、どの漫画家さんかと思えばお父様の手になるという。セミプロですね。2022/12/12

moni m

2
読みやすいエッセイ。こういった経験が『エンキョリレンアイ』等の作品の土台になったのかなと思いながら読んだ。 著者のご主人が提案した母子での距離の取り方がよい。思いやりのある人柄だと想像できるし、著者のお母さんも大好きになるのは納得。ご両親だけでなく、著者夫婦も素敵。2023/10/30

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