内容説明
アイスランド、南アフリカ、スペイン、バルバドス、メキシコ、中国、イタリア、ミャンマー、セネガル、モルディブ、韓国、エストニア、フィリンピン、アルメニア、東ティモール、北マケドニア、アメリカ、中国・内モンゴル自治区、コンゴ民主共和国…来日した理由はさまざま。暮らしぶりも十人十色。 一人ひとりのストーリーを通して見えてくる普段の生活、そして難民問題、地球温暖化、ジェノサイド、民主化運動、差別の歴史など。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
125
「マル農のひと」「世界のおすもうさん」の著者。本書も日本に住む意外な国の外国人をインタビューして、イラストも著者が書いている。18組20人の日本にたどり着いた人生はとても興味深い。日本に住む外国人は、2021年で276万635人。帰化した人や難民申請中の人、非正規で滞在している人を含めるともっと多い。日本では特に難民認定されていないひと、入管施設に収容されるひとの状況はひどすぎる。著者は22年「難民・移民フェス」を始めた。本書で取材したコンゴ人のジャックさんが参加してくれた。日本は難民の認定率1%の国。2023/05/16
とよぽん
68
やはり金井真紀さん、すごい!と思った1冊。インタビューの姿勢から、何か違う。相手の方へのリスペクトというか、話を聞きながらどんどんリスペクトが高まって、感動・感慨を私たち読者にもぶつけてくる。その熱量がすごい。金井真紀さんを窓口として、さまざまな世界を見ることができる。さらに、日本は外国から来た人に対して失礼で冷酷な対応を(まるで当たり前のように)している国であることを、再確認した。2023/04/17
TATA
66
図書館で見かけて手に取った。金井さん初読み。読後、この国に生まれて良かったと思う部分もあったわけだけど、あらためて世界にはいろんな国があって、いろんな歴史があって、その中には壮絶なものだってあって。様々な縁と奇跡で日本に来られた諸外国の皆さん。だから日本への視線や期待や失望は私たちが学ぶ価値のあるもの。ホント、良書です。高野秀行さんの本とは違ったテイストで世界の中の日本を感じるきっかけになるはずです。2023/07/01
pohcho
59
日本に暮らすいろんな国の人18組20人のインタビュー。人口が少ないからいろんな仕事をかけもちするというアイスランド。宝石商をやりながらシフォンケーキ屋を開いたモンゴルの女性。バルバドスから来た語学の達人の「あたたかかった」という日本語の発音が楽しいという感想が可愛い。ミャンマーやコンゴ民主共和国の方の話は悲痛。特にコンゴのジャックさんは、日本に来てからも難民申請が認められずに苦労されていて切ない。ただ、総じて皆さん明るくて、辛い話も湿っぽくはならないのがいい。あたたかみのあるイラストもホッとする。2023/03/05
サアベドラ
47
様々な境遇でやってきて、現在日本で暮らしている「世界のひと」18組20人(単に「外国人」としていないのは、帰化した人や難民申請中の人などを含むから)への短めのインタビューとイラストをまとめた本。2022年刊。中華街の華僑二世、日本で起業したアイスランド人、アパルトヘイトを経験した南アフリカのミュージシャンなど、どの人の話も興味深いが、他の人も挙げているがやはり国内の政情不安で日本に逃げてきたミャンマーとコンゴの人の話が壮絶で、心に刺さる。日本という国はなぜこんな境遇の人々にさえ、手を差し伸べないのだろう。2023/04/11
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