日本経済新聞出版<br> 貨幣の国家理論

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日本経済新聞出版
貨幣の国家理論

  • ISBN:9784296115426

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内容説明

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【ケインズ、ウェバーが絶賛し、MMTの元祖ともされる幻の貨幣論】
貨幣の価値は、物々交換の為の自発的な商品貨幣という意味合いよりも、国家による法制上の創造物であることに由来する――。本書は、なぜ貨幣(お金)が今ある姿のようになっているのかを、様々な事例を交えてロジカルに説明した幻の名著。ケインズはインド論や貨幣論でクナップの理解を前提にし、マックス・ヴェーバーは貨幣論ではクナップ(とミーゼス)を一番高く評価し、本書を偉大な名作の1つと呼んだ。
そのクナップの理論が21世紀に再び脚光を浴びている。日本が膨大な財政赤字を抱えているにもかかわらず揺るがない理由を解明する理論として注目されている現代貨幣理論(MMT)では必ず言及され、日本でも大いに注目されたグレーバー『負債論』でも高く評価されている。本書は、その知られざる名著の待望の完訳。

目次

第1章 支払、貨幣と金属
1 金属重量測定制――価値単位の名目性
2 表券的支払手段
3 流通上の満足
4 貨幣と金属の板片的、発生的、相場規制的関係
5 貨幣と金属の相場規制的関係
 第2章 国内貨幣制度の秩序
6 貨幣の機能的分類
7 複金属主義と本位通貨の類型
8 銀行券と振替支払
9 補助貨幣のプレミア
10 補助貨幣の滞留
11 本位貨幣の変更
 第3章 外国との貨幣流通
12 本位間相場
13 金銀の価値比率
14 対外相場規制の運営
15 最終目標としての固定相場
 第4章 主要国概略
16 英国
17 フランス
18 ドイツ
19 オーストリア(一八五七~一八九二年)
20 オーストリア(一八九二~一九〇〇年)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やましん

12
MMT関係の本でよく引用されるので購入。引用ではよく表券性(支払手段の内、定形で国家が法的に通用力を定めること)により貨幣は貨幣たり得ることが主張されるが本書は貨幣の分類を精緻に行い、最も(1900年代当時も含めて)現代の貨幣を説明できるのは表券性であることを主張していると思う。1から呼んで相当時間がかかったが、多分読み方としては2章まで読んで粗方のクナップの定義を把握した後に、あとがきと巻末付録の各章概略を読んで3、4章はサラッと読むのが効率よくクナップの主張を追うことが出来る気がした。2023/04/18

ぱぴ

5
原初の時代から歴史的に複雑な発展を遂げてきた貨幣という制度を、曇りなき眼でありのままに見つめた天才が、空間と時間というベクトルにおいて解体し、細分化して再構築し理論化してしまった物凄い密度の本。だいぶ背伸びしてしまってとにかく頭に叩き込むだけで精一杯の部分が殆どになってしまったが、読み易い現代語訳が後押ししてくれて、古典を読む噛み締める面白さを一冊通じて体験できた。装丁もとても素敵なので、手元に残して生涯通して理解に努め、クナップの仮想敵との上品で辛辣な闘い方まで拝借できたらと密かに企んでいる。2023/02/11

学歴コンプ

1
図書館本7冊目。 やはり前提知識がないと難しいのかもしれない。「一般教養として必読書」と謳っているが、何一つ書いてあることが理解できなかった。ただ字を目で追っているだけでは時間の無駄と判断し、読むのを断念。勉強してからまた出直そうと思う。2023/02/12

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