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内容説明
先のみえない世界情勢がドゥ・ゴール時代と符合する。「まだドゥ・ゴールは終わっていない」。彼の思想や業績は死してなお現在進行形である。強いフランスの威信を内外に訴えた大政治家の足跡を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamatoshiuruhashi
61
ドゥ・ゴールの伝記を読みたくて本書を手に入れる。戦中戦後、徹底してフランスを偉大ならしめるために働くのは彼が本当の軍人であったからか。少数連立与党の政治では国を守れないと喝破し、自ら決めた法で独裁者と呼ばれるようになり、その法でその地位を追われる。嫌になる程「フランス」の国際的地位には拘りながら、権力そのものについては恬淡とした部分も見える。少年だった私には同時代のドゥ・ゴールは米英が見るように面倒なだけのイメージだったが、母国フランスを基盤に考えるとこのような頼もしい政治家はいない。改めてファンとなる。2024/02/20
Ex libris 毒餃子
16
シャルル・ドゥ・ゴールの伝記。フランスのためならなりふり構わず、打ち上げていくスタイルは憧れます。ペタンでもドゥ・ゴールでもフランスの国体は維持できたのは外交力である。第四共和政から第五共和政への移行は政治力の賜物である。2022/11/30
Fondsaule
15
★★★★★ 「その事実が歴史になるまで、せめて百年は待たなければならない」 と佐藤賢一さんは書いている。 ということでこれは小説ではなく伝記・ノンフィクション。 パリ陥落後、ナチス傀儡のヴィシー政権に組されたため、自国フランス軍と相対することになるドゥ・ゴール率いる自由フランス軍。厳しい立場に追い込まれる。 戦後は、連合国の他の国に引けを取らない今のフランスになるために、力を尽くした。 『フランスがフランスたる所以』を作ったのはこの人なのかもしれない。2024/07/23
鐵太郎
15
シャルル・「ドゥ」・ゴールと書くのは、フランスを主戦場とする作家としての意地でしょうか。(笑) 佐藤賢一によるこの希代の「英雄」の一代記。サトケン節に食傷気味だったので角川選書で出ていた時は読まなかったのだけど、文庫になって読んでみると面白い。なにしろ文体が、史実というには生き生きとしすぎています。不屈の男が第二次大戦で今のフランスを守り、作り上げた経緯、そして戦後の失脚と「乃公出でずんば」とばかりに情勢を見きわめて政界復帰し、成すべき事をなして引退するまでを、この新たなサトケン節で読めるのは嬉しいなぁ。2023/05/04
nagoyan
14
優。米英からの情報が多い日本では、高慢なひねくれ者という印象が強いように感じる。本書で描かれるド・ゴールはそれとは違う。融通の利かない気真面目な一刻者。たとえ恩義がある上司と言えども信念に違うことには屈服しない。フランス国民の偉大さを信じ、英米の様々な嫌がらせにも屈せず、ナチだけでなく、寧ろ多くアメリカの権力主義に抵抗し、祖国を軍政から免れさせ、戦勝国、常任理事国への道を歩ませた。のち、アルジェリア問題では、反乱者に屈せず、民意に問いながら危機を克服した。最後は最愛の娘と眠ることを望んだ。感動した。2022/12/17
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