内容説明
『日本の医療の不都合な真実』で話題の著者が「安心・安全」の名のもとに高齢者を病院(介護施設)に閉じ込める、現代医療の暗部に斬りこむ!
自分はどう死ぬか、のヒントはここに!
ボケても、家族がいなくても、”理想の死”は迎えられる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きみたけ
73
タイトルもインパクトがあるけど表紙の写真の方が衝撃度大。著者は在宅医療・地域医療・医療政策の研究が専門で医師の森田洋之先生。孤独死を過度に恐れるあまり独居高齢者が容易に施設に収容されてしまう風潮に一石を投じた一冊。日本の医療は、本来社会的共通資本であるべきなのに、利潤追求の対象として市場的な条件によって左右されてしまっていると指摘。「高齢者ビジネス」の様相の中で、患者である高齢者の在宅希望が蔑ろにされているという。人間がかかるもっとも思い病気は「孤独」。。いろいろと考えさせられる内容でした。2023/04/14
がらくたどん
64
タイトルに「孤独死」とあるが、本書で「うらやましい」と言われる高齢者の死亡例の故人は自分が希求する「つながり」の濃淡や多寡に不満を持っていない点で主観的には「孤独」ではない。段階的に「ちょうどいい」分量の人間関係と医療・介護を選択できた結果としての在宅ひとり(または少人数が見守る中での)死の提案。天命の受容・生活支援としての医療介護・安心できる繋がりの蓄積が、看取る側・看取られる側双方にとって「幸せな看取り」に繋がるという考え方は、看取り進行形の我が家にとっては大変示唆に富んだものだった。2022/08/31
たまきら
45
読み友さんの感想を読んで。最後は一人で孤独死したとしても、それまでの人生が孤独ではなくて、近々訪れるであろう死に覚悟が出来ているのなら、自宅で死ぬのって悪くないんじゃない?という提案です。私個人はこういう考え方が好きですが、人はそれぞれ。自分らしい死ってなんだろう?と考えるきっかけとして読むにはとても良いと思いました。私は猫たちよりは長生きしたいけれど、病院で死ぬのは嫌だなあ。同時に娘にも無理してほしくないし…。お墓は欲しくないと伝えてあります。骨を粉にして、撒いてもらいたいの。2023/05/06
ごへいもち
36
本当にうらやましい。出てくるうらやましい方たちはみんな孤独ではないね。私も時が来たら大田区か藤沢市に行きたいけど、こういう動きが広まってくれたらいいのに。コロナで入院したら家族の誰とも会えず死ぬなら在宅死の方がいいと思った人も多いのでは?コロナ禍が練習問題になったかも
遊々亭おさる
26
地獄への道は善意で舗装されている。誤嚥を繰り返すならば胃ろうへ。ボケたならば施設入所へ。これで高齢者は安心・安全な生活が送れる。だがそれは今まで培ってきた人間関係を断ち切られ、医療的処置で人間の尊厳を剥奪された生ける屍も生み出している。コロナで受けたくもない医療を受けさせられている高齢者も多いのではなかろうか。中には認知症であるために意思を無視された人も。自分の人生はその死を含めて自分で選びたいと考える人にはヒントが詰まった一冊。世の中にゼロリスクは有り得ない。足し算引き算を繰り返しながら人は生きている。2021/06/17
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