薄れゆく境界線 現代アメリカ小説探訪

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薄れゆく境界線 現代アメリカ小説探訪

  • 著者名:諏訪部浩一【著】
  • 価格 ¥1,881(本体¥1,710)
  • 講談社(2022/11発売)
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  • ISBN:9784065297841

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内容説明

ポストモダンと呼ばれる時代、さまざまな境界線が薄れ、あるいは正当性を問われ、引き直されてきた。そうした境界線をめぐる攻防の結果としてアメリカ小説が多様化してきたこと、そしてその多様性に「小説」の可能性があることを示唆できたとすれば、本書の目的は果たせたと思っている(第26章より)。グローバル化で「アメリカ」自体の輪郭がぼやけていくなか、近代の産物たる「小説」はどう時代と社会に応接してきたのか――「自由の国」を考察するための新しい「見取り図」。

目次

はじめに
第1章 「知らない世界」はどこに──風俗小説
第2章 「場所の感覚」──リージョナリズム/南部小説
第3章 「貧乏白人」という表象──「ラフ・サウス」の文学
第4章 「普通」の地域に住む「普通」の人々──郊外小説
第5章 階級問題の再導入──ノワール小説
第6章 駆逐される「闇」──ゴシック小説
第7章 一回かぎりのプロジェクト──ロード・ノヴェル
第8章 したたかなサバイバル──ドロップアウト小説
第9章 アメリカの「お家芸」──戦争小説
第10章 ポストモダン的認識の向こうに──メタフィクション
第11章 なぜアメリカはこうなってしまったのか──歴史小説(1)
第12章 混沌とした「現実」への不安──歴史小説(2)
第13章 フェミニズムとの距離──女性文学
第14章 脱特権化のなかで──ゲイ/レズビアン小説
第15章 受苦への批評的まなざし──ユダヤ系文学
第16章 「小説小説」を超えて──黒人文学
第17章 「個」と「全体」──先住民文学
第18章 差異への感受性──アジア系文学(1)
第19章 強制収容の体験/記憶──アジア系文学(2)
第20章 祖国、そしてアメリカ──アジア系文学(3)
第21章 葛藤なき成熟?──アジア系文学(4)
第22章 境界を意識させる「越境」──チカーノ文学
第23章 「裏庭」の視線──カリブ系文学
第24章 外部などどこにもありはしない──異境小説
第25章 「自然」と「共同体」──エコフィクション
第26章 フォークナーからモリスンへ──反近代小説

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