内容説明
『三匹の子豚』が朝ドラで大ヒットした斉川亜樹。
鳴かず飛ばずの時代からようやく抜け出し、忙しくも穏やかな生活を送っていた。
そんなある日、彼女のもとに武蔵野市役所から一通の封書が届く。
その内容は、会った覚えもない、叔母の赤松三代子なる人物の扶養が可能かどうかという照会だった。
亜樹はパニックに陥る。
見ず知らずの叔母の面倒を本当にみる義務があるのか――と。
混乱しつつも役所からの問い合わせは放置していると、急に固定電話が鳴る。
電話を取ると、相手は開口一番、赤松三代子のことで話があるという。
問い合わせの回答をしていなかったので、役所からの電話かと思いきや、
『NPO法人 ありがとうの里』の菊村藍子という人物からだったとわかる。
彼女は、会って三代子の話がしたいと言う。仕方なく会う約束をした亜樹だったのだが――。
真梨ワールド炸裂! 衝撃の結末にページをめくる手が止められない!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
48
相変わらずのイヤミスでした。2022/11/21
カブ
37
登場人物が多く、苗字が変わっていたりして分かりにくく、この人誰だっけ?って感じだったが、最後の方の刑事さんが示してくれた相関図を見て理解できた。全体的に気持ち悪い。2023/05/22
らすかる
36
真梨さんは出れば必ず読む作家さん。昔のエログロドロドロが好きだったけれど、最近のあっさりした真梨さんにもようやく慣れてきたかも。横溝正史的な関係性がなかなか。でも心の奥ではグロを求めてしまう~💦💦 2023/02/11
Takeshi Kambara
32
大ヒットした朝ドラ「三匹の子豚」の脚本家の元にある手紙が届くところから始まる物語は数人の視点で語られるのだが、あらゆる登場人物が終始不穏な空気を帯びていて怖かった。真梨作品なのでどこかで地獄のスイッチが入るのよね…と怯えながら進んだ終盤からやはり怒涛の絶望が。また、人物相関が複雑過ぎて混乱していたら途中に相関図が挿し込まれるという親切さも素晴らしいwそれにしても結末は救いがないし気持ち悪い💦真犯人分かるわけないべと思っていたら最後の最後にもう1つの地雷が待っていて無防備に踏んでしまった(゜o゜)やばい。2023/09/11
JKD
31
モヤモヤとした嫌な気持ちになる心理描写や疑心暗鬼な女性たちの絡みつくような精神攻撃は相変わらずでしたが、それより今回も登場人物は多かったですね。偽名ならまだしも、それ以外のパターンがあるから気が抜けない。いっぱい出てきて、いっぱい死ぬ。あとからあとから真相が出てくる。後半に出てくる刑事の台詞「横溝正史の小説並みに複雑ですね」に対し「いやいや自分の作品でしょ」と無駄なツッコミ入れてしまいました。2022/12/12