内容説明
「第12回赤い鳥文学賞」を1982年に受賞した『ほしとそらのしたで』が、受賞40年の節目に装い新たに復刊! 星と空をテーマにした、美しい6つの短編集。思いやりの気持ちが詰まった心あたたまる1冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
spatz
13
1981年にでた初版からほぼ40年の時を経た再販、という本を読ませていただいた。金子みすゞさんの遺稿を発掘しまとめ上げ、記念館の館長をつとめられている著者。 言葉の選び方。読みながら、そして読み終えて感じたのは。ほとんど漢字を使わない、ということは子供でも読めるようにという点でよくある。でも大抵の場合大人にとっては一瞬読みにくかったりすることがある。それは日本語という言語の特性で、習うのも書くのも面倒が多い漢字がいちいち意味を持っているせいで2022/11/04
Mayuko Kamiwada
6
1981年に初版をだされ、40年を経て新装版を刊行。 6つのお話が収録されている。 クスッと笑えるものから少し切なさが残るお話がある。 特に「ぱちん ぱちん きらり」や「おはじき ぱっちん」が印象に残った。 「ぱちん ぱちん きらり」では、魚のお母さんが坊やのために必死になってお星さまを願う無茶振りになんとか叶えようとするかにさんの姿が素敵だった。 「おはじき ぱっちん」では、おはじきを上達するために使ったあるものが意外過ぎて笑えた。 心がほっこりと温まった。2023/02/06
遠い日
6
40年の時を経て、復刊された6つの幼年童話。どれも澄んだ香気と温かな思いに満ちて、わたしの中にふぅわりと降りてきます。青空と星の物語。光の下でも、夜の闇の中でも、心に触れるものがあることに思いを致せば、それは自分を支えるものとなってくれる。他者への眼と発信、交流。お互いの思いが交錯する時、そこに生まれる何か。そういう密やかで美しいものを、このお話たちは掬い上げています。#ほしとそらのしたで#NetGalleyJP2022/11/04
timeturner
4
40年前に出た本の新装再刊。やさしくてかわいい話ばかり。今の時代にはちょっとおセンチすぎるかなというところを、高畠純さんのユーモラスな絵が中和している。2023/04/21