内容説明
東西の作家を往還し読書の喜びを描く表題作、文芸時評の枠を超えた文明論、言葉の本質に迫る「本を読む為に」。吉田流読書論の真髄。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
89
吉田茂元首相のご子息で、文芸評論家の著者による読書批評集です。前半は時評ということで、1971年と72年に発表された当時の文学作品についての評論集です。じっくりと読ませてくれる当時の文芸論のような感じで読みました。後半は「本を読む為に」「本が語ってくれること」でかなり程度の高い読書論となっていました。2024/02/10
Ex libris 毒餃子
9
美文です。文章を味わって、普段の読書に深みを持たせたい。2022/11/27
garyou
3
本が好きなんだなあ、と読んでいて思った。単行本や文庫でくりかえし読んでいた物語を全集で読むと何かが違う気がするとあって、「そうそう。あるある」とうなずく。明治以降の日本語のありかた、表現するための日本語のありかたについて言及していて、なるほど、この独特な文体はそうした理想に基づいているのかもしれないなあと思う。たまに読みたくなるんだよね。2023/12/23
ユウユウ
0
星1。2023/10/04