無線通信物理層技術へのアプローチ

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無線通信物理層技術へのアプローチ

  • 著者名:唐沢好男
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  • ISBN:9784339009491

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内容説明

物理層技術の理論や思想を解説した後,ディジタル移動通信の物理層技術の中でもその中心的な問題であるマルチパスフェージングによるディジタル信号の伝送誤りについて,発生のメカニズムとビット誤り率の推定に焦点を当てて解説。

目次

1.電波の世界
1.1 マクスウェルの方程式
 1.1.1 準備
 1.1.2 マクスウェルの方程式とは
 1.1.3 電界も磁界もないところにも起きる電磁現象
1.2 電磁波
1.3 電磁気学のからくり:相対性理論への道

2.自由空間伝送
2.1 アンテナ利得と実効面積
 2.1.1 アンテナ利得
 2.1.2 実効面積
 2.1.3 アンテナ利得と実効面積の関係
2.2 送受信電力の関係
 2.2.1 フリスの伝達公式
 2.2.2 適用条件と最強無線伝送領域
2.3 受信系の性能指標:G/T
 2.3.1 受信系雑音
 2.3.2 G/T

3.確率分布
3.1 確率変数と確率密度関数
3.2 積率と相関
3.3 確率変数の変換
 3.3.1 変数の変換
 3.3.2 変数の和・差・積・商
 3.3.3 積率母関数と特性関数
3.4 正規分布と対数正規分布
 3.4.1 正規分布
 3.4.2 対数正規分布
3.5 正規分布の仲間たち
 3.5.1 レイリー分布
 3.5.2 仲上・ライス分布
 3.5.3 仲上m分布
 3.5.4 カイ二乗分布とガンマ分布
 3.5.5 分散の異なる指数分布の和の分布
 3.5.6 非心カイ二乗分布(非心ガンマ分布)
 3.5.7 t分布
3.6 確率分布の相互の関係

4.統計的推定
4.1 信頼区間推定
 4.1.1 回帰直線と信頼区間:その概要
 4.1.2 母平均の統計的推定
 4.1.3 回帰直線と信頼区間
 4.1.4 さらに理解を深めるために
4.2 極値統計
 4.2.1 順序統計
 4.2.2 最大値の漸近確率分布(極値分布)
 4.2.3 標本数Nの最大値の推定
 4.2.4 各種確率分布における標本数Nの最大値
4.3 信頼区間推定と極値統計の電波気象統計への応用
 4.3.1 地球温暖化問題と日本の降雨の長期傾向
 4.3.2 極値統計から見る1000年に一度の豪雨とは?

5.ウィシャート行列と固有値分布
5.1 ランダムベクトル
5.2 ランダム行列
5.3 ウィシャート行列
 5.3.1 無相関ランダム行列の場合
 5.3.2 その他の行列の場合
 5.3.3 固有値分布のガンマ分布への近似
5.4 大規模ランダム行列の漸近固有値分布
 5.4.1 正方行列の漸近固有値分布
 5.4.2 マルチェンコ・パスツール則
 5.4.3 順序付き正規化固有値の期待値

6.通信信号とヒルベルト変換
6.1 信号表現
 6.1.1 ベースバンド信号
 6.1.2 帯域通過信号
 6.1.3 解析信号
6.2 信号のシフト変換
6.3 帯域制限フィルタ
 6.3.1 帯域制限の必要性
 6.3.2 ナイキストフィルタ
6.4 ヒルベルト変換とその応用
 6.4.1 ヒルベルト変換とは
 6.4.2 適用例
 6.4.3 ヒルベルト変換器の設計
付録式(6.19)の導出

7.線形時変通信路
7.1 信号の入出力関係
 7.1.1 入出力を結ぶカーネル関数
 7.1.2 2つのシステム関数系
7.2 システム関数
7.3 通信路相関関数
7.4 広義定常無相関散乱(WSSUS)通信路
 7.4.1 WSS通信路
 7.4.2 US通信路
 7.4.3 WSSUS通信路
7.5 WSSUS通信路の性質
 7.5.1 周波数選択性フェージング
 7.5.2 時間選択性フェージング
 7.5.3 補足

8.フラットフェージング下での伝送特性
8.1 ディジタル変復調方式
 8.1.1 ディジタル変調の概要
 8.1.2 検波方式
8.2 信号電力一定下での熱雑音によるビット誤り率
 8.2.1 信号と雑音の電力比
 8.2.2 PSK
 8.2.3 QAM
8.3 フラットフェージング環境下でのビット誤り率特性
 8.3.1 ビット誤り率の基本推定式と各種フェージング環境でのCNRの
確率分布
 8.3.2 閉形式で表されるビット誤り率算定式
 付録1.QPSK,レイリーフェージングの平均BER:式(8.3 8)の導出
 2.DQPSK,仲上・ライスフェージングの平均BER:式(8.4 0a)
の導出

9.高速フェージング下での伝送特性
9.1 軽減困難な誤り
9.2 レイリーフェージングの時間変動に関する統計的性質
9.3 高速フェージングによる誤り発生のメカニズム
 9.3.1 誤り発生の条件と推定の基本的考え方
 9.3.2 位相差Dzの確率分布
9.4 簡易なビット誤り率計算式
 9.4.1 遅延検波BPSK(DBPSK)
 9.4.2 遅延検波QPSK(DQPSK)
 9.4.3 ビット誤り率計算式のまとめ
9.5 スペースダイバーシチへの展開
9.6 減衰持続時間と減衰発生間隔

10.周波数選択性フェージング下での伝送特性
10.1 符号間干渉による誤り
10.2 マルチパス環境表現とキーパラメータ
10.3 等価伝送路モデル
 10.3.1 基本思想
 10.3.2 等価2波モデル(等価伝送路モデル)
 10.3.3 2波モデルパラメータの確率分布
 10.3.4 符号間干渉誤り推定の基本式
10.4 BERマップの数式化
 10.4.1 遅延差に対する形状相似性
 10.4.2 数式化
10.5 符号間干渉誤りの計算式
10.6 符号間干渉によるビット誤り率特性

11.OFDMの伝送特性
11.1 OFDMの仕組み
11.2 電波伝搬問題
11.3 不十分なガードインターバルでのOFDM伝送特性
11.4 BERマップ
11.5 等価伝送路モデルによる符号間干渉誤り推定
11.6 他の劣化要因と併せた総合ビット誤り率特性

12.二重選択性フェージング下での伝送特性
12.1 二重選択性フェージングの統計的表現
12.2 二重選択性フェージング下での伝送誤り
12.3 再生クロックのサイクルスリップ
 12.3.1 サイクルスリップとは
 12.3.2 2波モデルで見るサイクルスリップ現象
 12.3.3 等価伝送路モデルによる発生頻度解析
12.4 アンダースプレッドでの通信路容量
 12.4.1 シャノンの通信路容量
 12.4.2 情報理論的アプローチ
 12.4.3 統計的アプローチ
12.5 無線情報伝送の物理限界

引用・参考文献
索引

感想・レビュー

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株式会社 コロナ社

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コロナ社書籍ページに読者モニタレビューあり https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339009491/ レビュー一部 電磁気学の基礎から説き起こし、携帯電話などの基礎を支える無線通信技術の諸側面が要領良く記述されている。単に結果だけを述べるのではなく、背景の説明や数学的導出も丁寧である。確率論や統計学、ランダム行列、ヒルベルト変換などの数学についても、無線伝送路の特性を解析するために必要な範囲で基本から解説されている。~2021/09/02

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