内容説明
これぞ浪曲論の決定版!
「バカは死ななきゃ治らない!」
ラジオで聴いた名調子、明治から昭和初期まで大衆芸能の玉座に
君臨した浪曲。代表的な作品を通して世に知られた主題を論じ、
その隆盛と衰退の要因を徹底的に分析。本書は2013年刊行の
『浪曲論』の改訂版。
2015年、惜しまれつつ死去した浪曲師・国本武春をめぐる論考を増補。
没後7年、国本武春を追善す!
[目次]前口上/第一章・浪曲論/第二章・浪曲作品論/[中入り]/
第三章・浪曲におけるテーマとは何か/浪曲関係者人名録
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アナーキー靴下
47
先日の感想で「浪花節」という表現を使ったものの、「忠臣蔵のような」とか「義理人情」程度の認識しかないことに気付き、気になり、本書を読むに至った。タイトル通り「浪曲論」ではあるけれど、著者の語りは軽妙で、思い出話を聞いているような感覚で楽しくスラスラ読めてしまう。しかしまったく馴染みがない世界の話で、想像が及ばないことばかり。いつか観に行ってみよう。なお、浪曲とは何か、と言ったら、「なんでもありの芸能」だそう。内容も「義理人情」だけじゃない、あちこちから話借りて節つけて、そういう力強さが浪曲だと。2025/04/08