内容説明
謎に包まれた大王・継体天皇。応神天皇の五世の孫(五世代目の孫)とした日本書紀は真実を語っているのか。ヤマトから遠く離れた越(福井県)から継体が連れて来られたのは何故なのか。二十年間、ヤマトに入らずに淀川周辺を彷徨っていた理由は。そして、本当に王朝交替はあったのか? 大胆な考証で古代史最大の謎・継体天皇の正体を明らかにし、分断された王朝の謎に迫る刺激的書下ろし論考。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Satoshi
12
ゴールデンウィークに宇佐八幡に参拝した際に応神天皇と宇佐八幡の縁が神社のパンフレットに掲載されていた。神話と歴史が入り交じる応神天皇から継体天皇の時代に興味を持ち本書を購入。日本書紀も古事記も勝者の歴史であり、客観的資料との矛盾がある。断片的な文献と史跡から仮説を立てるのは小説を書くことと同じく刺激的だ。妻の実家近辺が継体天皇のゆかりの地であることを知れて良かった。2025/06/17
わたお
10
古代ヤマトは吉備(瀬戸内)、出雲(日本海)、東海の勢力から構成されており、その背後には朝鮮半島、中国の情勢もからんでなかなかダイナミックに動いていたようだ。継体天皇をキーマンに3つの勢力の趨勢、その後の日本書紀による歴史の改ざんなどが書かれている。 当時の資料が少ないだけに、まさにミステリーです。2023/02/27
イシカミハサミ
10
題は継体天皇だけれど、 内容的に濃かったのは 中学の日本史でも登場しておきながら 歴史の中での意味合いのはっきりしない 「磐井の乱」を矛盾なく組み込んだところだった。 日本書紀のなかでも存在感のない継体天皇。 日本書紀の著された目的が歴史の抹殺だったなら、 これだけの変革の中心にいたとしても不自然ではない。2023/02/20
fseigojp
7
やはり謎の大王だった2022/12/15
coldsurgeon
6
歴史(書)は、それぞれの時代の権力者の思惑を秘めて編纂されうる。すなわち改竄されるのだ。継体天皇という突然の登場が謎めいている天皇が、その前後の記録の謎に絡んでいるという話である。ヤマトという国は、「東海+近江」「タニハ+出雲」「吉備」の3地域の連合体で成り立ち、それぞれが王朝を立てうる立場にあったようだ。3種の神器は、その3地域のそれぞれの神器であったのかもしれない。蘇我氏と物部氏の不仲説や蘇我氏大悪人説は、日本書紀に込められた改竄である可能性。そして聖徳太子や法隆寺への疑惑は興味深い。2022/12/23
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