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内容説明
現在の世界は国家・国境を越えるグローバル資本主義のもとで運営されている。資本主義という経済システムが当面崩壊することはないが、最後まで生き残るのは、能力主義を前面に押し出すアメリカ型資本主義と、国有財産を使ってビジネスを展開する中国型の政治的資本主義と言われている。
また、民主主義国家に対抗するのが、中国やロシアなどの集産主義の国家である。これらの国は、政府が生産手段などの集約化・計画化・統制化を行う経済思想に基づいて運営されている。
資本主義は主義・主張・思想を指すわけではないが、それを支える民主主義、自由主義などの思想と混ざり合って発展してきた。そこに民主主義を否定する中国型資本主義と集産国家の代表であるロシアが挑戦してきた。
本書では、改めて資本主義と民主主義を問い直し、現代の課題に迫るとともに、今後世界はどこに向かい、我々は何をなすべきかを検証する。
目次
まえがき
第1章 トランジション(体制移行)の時代が来た!─ウクライナ危機に見る世界情勢─
第2章 成功体験にしがみつく日本─変貌をくり返す資本主義─
第3章 社会の分断に歪む大国─アメリカと民主主義の危機─
第4章 暴走か失速か!─アメリカから見た中国─
第5章 情報機関とセキュリティ・クリアランス─日本の安全保障を考える─
第6章 2035年のショックセラピーに備えて─「変われない国」から「変われる国」へ─
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuki2018
5
米国が主導してきたリベラルワールドオーダーが揺らいでいることや、変化できずにシュリンクする日本を論じた一冊。その主張に対して個人的には異論はない。ショック療法が必要というのも、そうかもしれない。ただ、かなり薄味で、ありきたりな内容なので、おすすめはできない。2023/02/25
都人
3
論客二人の対談を会話形式でなく、論文調に纏めたもの。実態を対象としているため、空理空論に成らずに、比較的分かり易い形に纏められている。唯その分突っ込み不足の面もあり、物足りなさも感じる。2023/04/10