竹書房怪談文庫<br> 恐怖箱 怪道を往く

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竹書房怪談文庫
恐怖箱 怪道を往く

  • 著者名:高野真【著】
  • 価格 ¥748(本体¥680)
  • 竹書房(2022/10発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784801933118

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内容説明

うぐぐ、むごご……
闇に沈んだ廊下を
黒い蛭のような塊が這う。

これは、母だ――。

「呪詛と復讐」より

転勤族の著者が行く先々で採取し
本気で震えた実話怪奇集!


関西出身ながら転勤族として東北地方ほか各地へ異動を繰り返してきた著者が、
行く先々で出会った人々から聞いた恐怖体験談、怪の記憶を纏めた一冊。
・実家の片付け中、忽然と現れては消える覚えのない名前の書かれた紙袋。
中を確認しようとするたびに邪魔が入り…「まさとし」
・両親に虐待を受けた娘が選んだ復讐の方法は呪詛。
呪いは成就したが家に奇妙なモノが…「呪詛と復讐」
・比島戦線で窮地を何度も救ってくれた戦友。
特殊な能力があるとしか思えない彼の正体は…「高田正太郎君の話」、
・不倫相手の女性の首に突如浮かび上がった赤い線。
線はどんどん濃くなり…「あかし」

他、全58話収録!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mariann

24
作者さんが自分で集めた実話系怪談。東北地方を中心にゾワッとする小噺が80以上。どれも楽しく読めて満足の一冊。個人的に「高田正太郎くんの話」が好き。あとはやはり3.11。そりゃね… 無いはずがない。タクシーの運転手さんの話とかよく聞くし。2023/05/10

qoop

9
車内で、途次で、旅先で。移動の道中に出会す怪異……ばかりではない。往き還りするのは我々だけでなく、怪異もまた。自宅にいながら、通い慣れた近所で、傍を何かが通り過ぎる。〈夏が来れば思い出す〉、とぼけたオチの面白み〈リリリン〉、不気味さがたまらない〈ナッちゃん家の長靴の話〉、そう言いたいんだろうなと共感もする〈幽霊なんて〉、下手したら出会いそうな怖さのある〈カマキリ〉、ため息しか出ない〈呪詛と復讐〉、令和になってこの話が聞けるとは!の〈高田正太郎君の話〉など印象的な話多々。2022/10/31

misui

9
最初しばらくは乗れなかったものの文章に慣れてからはどんどん面白くなってきました。好きな話は「おもしろそう」「ナッちゃん家の長靴の話」「幽霊なんて」「だんだん」「信じる/信じない」「淡州奇譚」あたりで、怖さと並んで独特のユーモアがある人だなと思います。どこかのんきな感じというか。収録作の中でも弩級の「呪詛と復讐」を皮切りに震災怪談などの強い話が続く後半パートもなかなか凄かった。2022/12/23

海星梨

8
KU。なんかちょい古風な、昭和って感じの作風。最近の出版なのに時代を感じた。東北の震災の話が多いのがいい。震災後すぐアカデミックに怪談を集めたものがあったけど、津波に飲まれた夫の結婚指輪がいつの間にか置いてあったというような、どっちかというと感動話系が多かった。あとは、亡くなった人が彷徨ったり訪ねてくるパターン。他の実録怪談合わせて「津波からなんとか逃れて孤立、周囲から呼び声がする」ってのは初めて読んだ。十年経ってようやくそういう話が収録されてくるのかも、と。2023/08/24

せきぐちひろみ

4
呪詛と〜は、注意書きがあったのがありがたい。 地雷を踏むところだった。 読みやすい文体。2023/02/19

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