中世から近世へ<br> 毛利氏の御家騒動 - 折れた三本の矢

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中世から近世へ
毛利氏の御家騒動 - 折れた三本の矢

  • 著者名:光成準治
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 平凡社(2022/10発売)
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  • ISBN:9784582477528

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内容説明

毛利一族は結束していたのか? 輝元当主期における、嫡子秀就と養子秀元、吉川広家・広正らの関係から、一族の実態を明らかにする。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ようはん

25
従兄弟である秀元を養嗣子にするも実子の秀就が生まれた為に秀就を後継とする毛利輝元の判断は豊臣家にダブって見える。秀元は秀次と同じ運命は辿らず家中の重鎮として支えるが、輝元・秀就親子と上手くいかず同じ一族の重鎮である吉川家とも対立し後々まで三本の矢の教えに反した毛利一族の対立は続く羽目に。関ヶ原の減封後、家臣の粛清に踏み切り家中の統制に尽力した輝元は無能という訳ではないが秀就の誕生は家臣の妻を強引に奪い側室にした結果で秀就を甘やかし駄目藩主にし秀元との対立要因を作る等、輝元が諸悪の根源という印象だった。2022/12/04

MUNEKAZ

24
関ヶ原後の毛利家のゴタゴタを描く。もとは国衆連合であるだけに発展期は調子よいが、豊臣政権下で拡大が止まり、関ヶ原の敗戦で大減封を喰らっては…ということで、御家騒動の危機である。当主・輝元の権威低下に加え、新たな「毛利両川」と見込んだ吉川広家と毛利秀元は激しく対立して派閥抗争を始める始末。ただ輝元も広家・秀元のバランスを取りつつ、大身の家臣を粛清したりとやることはやっている。偉大なる元就の遺訓ではなく、幕府からのサポートが毛利家の崩壊を防いだというのは皮肉な結論。幕府と藩の共犯関係が、太平の世を生んだのだ。2022/11/14

フランソワーズ

10
両川時代から、毛利氏家中の不和は歴史ファンなら有名。そして元春・隆景が没後、広家と秀元が宗家を支える毛利氏の内情を信頼できる史料から読み解いている。さらに、譜代や国人層の統制に苦慮した輝元の姿、それとは裏腹にどさくさに紛れて、家中を粛清してゆく輝元をも論述している。祖父元就や二人の叔父、関ヶ原の戦いで減封されために評価が低い輝元だけど、決して暗君ではなかったと思えた。2023/08/06

katashin86

4
長州藩成立期の毛利氏当主輝元・かつての後継者秀元・父の兄弟筋吉川氏の三角関係を追った一冊。関ヶ原で敗戦し大減封を食らったのち、「御家騒動」といっても派手な対立・抗争があるわけでなく、ただ三者がギクシャクした綱引きを続けながらなんとか近世大名になろうとしていく姿はとても興味深いが、200年後の「幕府に対峙する西国の雄藩」としての姿と程遠くもある。2023/03/20

URI(病気養生

4
関ヶ原前後の輝元(秀就)、広家、秀元の対立を考察。広家が毛利本家に対して忠信を持っていたのが定説だったがそうではないのが最近の研究でわかったのが白眉。また、一般的に坊ちゃんと思われてた輝元がなかなか主導的に関ヶ原前後を動いているのも読み応えがある2023/06/06

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