ネットワーク中立性の経済学 - 通信品質をめぐる分析

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ネットワーク中立性の経済学 - 通信品質をめぐる分析

  • 著者名:実積寿也
  • 価格 ¥3,850(本体¥3,500)
  • 勁草書房(2022/11発売)
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  • ISBN:9784326503780

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内容説明

本書はアメリカの議論をもとに、ネットワーク中立性の問題の本質と日本での検討の進み具合、さらに各個別の問題を分析し、ネットワーク中立性についての知識を深めるとともに、今後のあり方を提言する。本書の主張は次にある。市場メカニズムを重視する体制の下で政府が行うべきは、利用者の積極的関与を可能にするための環境整備である。

目次

はじめに

第1章 ブロードバンドの現状
 1.1 インターネットの浸透
 1.2 わが国ブロードバンド市場の現状
 1.3 供給側の競争状況について
 1.4 ブロードバンド品質の現状
 1.5 まとめ

第2章 FCCによる対処
 2.1 議論の嚆矢
 2.2 ブロードバンドの法的位置付けとプロバイダ市場への影響
 2.3 FCCによる政策形成:Comcast事件以前
 2.4 FCCによる政策形成:Comcast事件以降
 2.5 米国における政策展開の特殊性

第3章 ネットワーク中立性問題の本質
 3.1 分析の視点
 3.2 トラフィック混雑
 3.3 ブロードバンドエコシステムの特殊性
 3.4 市場支配力の所在
 3.5 隣接市場支配をめぐる問題
 3.6 求められるSMP規制
 3.7 まとめ,および外部経済の視点

第4章 日本政府のアプローチ
 4.1 日米の差異
 4.2 ネットワークの中立性に関する懇談会報告書
 4.3 ネットワークのコスト負担の公平性
 4.4 市場に対する認識
 4.5 適切な帯域制御
 4.6 まとめ

第5章 通信品質への支払意思:実効品質改善
 5.1 新しいビジネスモデル
 5.2 アンケート調査
 5.3 プレミアムサービスへのWTP
 5.4 実効品質維持への貢献
 5.5 まとめ

第6章 通信品質への支払意思:移動系vs.固定系
 6.1 2つの基準
 6.2 利用者の嗜好と最適なルールづくり
 6.3 モバイルコンピューティングの利用実態
 6.4 サービスエリア拡大に対するWTP
 6.5 通信品質に対するWTP
 6.6 効用関数の形状の違い
 6.7 まとめ

第7章 利用者の品質リテラシー
 7.1 リテラシー問題
 7.2 Quality of Experienceとしての通信品質
 7.3 通信品質への消費者の感度
 7.4 通信品質感度の決定要因
 7.5 プロバイダビジネスへの影響
 7.6 まとめ

第8章 プロバイダ市場の競争性:集計データによる分析
 8.1 総務省アプローチの前提条件
 8.2 スイッチングコスト
 8.3 Shyモデル
 8.4 Shyモデルおよび改良Shyモデルによる推計
 8.5 Shyモデルによる推計の限界

第9章 プロバイダ市場の競争性:アンケートによる分析
 9.1 Shyモデルのバイアス 
 9.2 アンケート調査の設計
 9.3 記述統計
 9.4 推計モデル
 9.5 コンジョイントモデルの分析結果
 9.6 まとめ

第10章 ネットワーク中立性問題の解決のために
 10.1 政府の役割と一般利用者の関与
 10.2 ブロードバンドとワインの類似性
 10.3 ISPソムリエ
 10.4 品質競争のすすめ
 10.5 過剰投資と公共事業体の矜持
 10.6 「ネットワーク中立性」からの中立性

参考文献
索引

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