内容説明
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観葉植物として人気のサボテン。ほかの植物とは違う、ものすごい特徴をたくさんもっています。そんなサボテンのすごいところや不思議なところを、日本で数少ないサボテン研究者が余すことなく紹介。
「なぜトゲが生えているの?」「サボテンはなぜ砂漠で生きられるのか」「変わった形をしているのはなぜ?」「サボテンと多肉植物の違いは?」といった素朴な疑問から、「サボテンの表面にあるヒダヒダはなに?」「土に潜るサボテンがいるって本当?」「サボテンの切り口がネバネバしている理由とは?」「サボテンって食べられるの? どんな味?」といったディープな疑問まで、サボテン好きでも知らないような、サボテンの謎めいた世界を案内します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
99
サボテンや多肉植物を愛する人達に書かれたサボテンの「生物学」入門書。内容は科学的なDNAの事も書かれているので難しかったが全体的には平易で、著者が訪れたメキシコでの体験談などもあり楽しく読めることが出来た。今サボテンがマイブームで庭の片隅にサボテンが増え続けている。これから先冬の到来のことも考えずに。サボテンというのは意外と寒さには強いという。むしろ日本の夏のような気候のほうが 問題なのだろう。サボテンの主な属名と種類も紹介されているのでわかりやすい。もう一度読んでみたい。図書館本2022/10/01
FOTD
24
最初は学術的な分類の話から始まるので取っ付きにくいが、第4章からはおもしろい。著者の旅行記がとても面白い。サボテン自生地や研究機関の様子、治安の良くない場所での体験など、とても楽しく読んだ。旅の注意点も記載されていて、まるで『地球の歩き方』のようにワクワク〜♪ 国内のサボテンスポットとして、茨城県神栖市と千葉県銚子市長崎町のウチワサボテン群生地が紹介されていたので見に行きたくなった。 サボテンの利用法も地球温暖化対策、薬利用、など、いろいろありそうで、今後に期待〜♫2023/03/18
にがうり
19
図書館で借りて面白くて購入。サボテンの分類や生態を解説した1〜3章が主な目的。サボテンすごいし面白い。CAM型光合成もやっと理解できた。4章のサボテン旅の指南、5章の有用性も興味深い。欲を言えば1〜3章の図版の説明で素人にはわかりにくいものが若干あったのと、雑誌的なあれもこれもの構成をもう少し整理するとよかったかも。全体的にはサボテン博士によるこのようなサボテン本は他にないので貴重。2023/06/21
kanki
16
葉を退化させ表面積を減らして乾燥対策。氷点下では細胞間隙が氷り、枯れてしまう。2022/10/27
Olive
13
メキシコ在の時にサボテンはよく食べた。メカブのような食感好きだった。サボテンは優秀な作物だ。まず、光合成。細胞壁を自由に往来する水分によって光合成の能力は維持される。夜間気孔を開きCO2を取込、それをリンゴ酸に変換し蓄える。日中高温化では気孔は閉じ、体内のリンゴ酸をCO2に戻し通常の光合成を行う。体内でCO2の長期固定を可能する性質が、ひいては温暖化防止に寄与するという。 また、根の持つ優れた特性は、食料危機を救う作物となる。さらに健康増進食品として、また生分解性に優れる性質から開発される汎用性は広い。2024/04/07