平凡社新書<br> 家康の正妻 築山殿 - 悲劇の生涯をたどる

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平凡社新書
家康の正妻 築山殿 - 悲劇の生涯をたどる

  • 著者名:黒田基樹
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 平凡社(2022/10発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784582860146

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内容説明

今川家御一家衆の一人、関口氏純の娘で松平元信(のちの徳川家康)の正妻となった女性・築山殿の生涯と当時の正妻の在り方を探る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

55
その存在が出てくる同時代資料、実は一つしかないそうで、分からないことだらけ。 今川の人質になってて交換されたのは息子だけで、本人はその前に岡崎行ってたそうです。親の関口氏も別に殺害されず生き延びたらしい(ホッ)2023/02/23

だまし売りNo

34
ステレオタイプな悪女で終わらせない。 2023/06/12

ようはん

25
築山殿に関しては同時代の一級史料が僅かしかなく、後世の史料や周辺人物からの史料を精査しての推測が中心となる。築山殿も関与していたと見られる信康家臣の大賀弥四郎らが武田軍を引き入れようとした大賀弥四郎事件は武田軍の圧迫の中で息子の信康の地位を守ろうとした母親の行動として理解できるが、一方で家康視点から見れば三方ヶ原を始め多数の家臣を失う連年の激戦の中での正妻の酷い裏切りとなり信康事件にも繋がったのも理解できると同時にやはり悲劇でしかない。2023/04/19

23
「この時代の大名家夫婦に、恋愛関係をみる必要はないが、信頼関係の有無は重要と考えられる」当時の資料は1つしかなく、江戸時代に書かれた資料では悪女と描き続けられてきた築山殿の評論。黒田先生は江戸時代の岡崎東泉記の武田からの歩き巫女が入り込み、ヤッスを亡き者にすれば築山殿は勝頼の妻とし、信康に跡を継がせるという策に乗ったため、幽閉される途中に自害したという説を取られている。大河と方向性は違うんだけど、築山殿がどっちもものすごくアグレッシブで、ものすごく信頼関係がない(自らなくした)のが共通しててつらい。2023/08/04

MUNEKAZ

23
築山殿を直接扱った一次史料がほとんどない(著者の調べではたった1点!)ため、江戸期の史料や夫・家康や子・信康ら周辺の人々からの考察がほとんど。一番の読みどころはやはり「信康事件」。武田家との抗争から家康に生じた信康への疑心が、北条家との同盟や三男・秀忠の誕生を機に、築山殿と信康の排除に繋がる。自らの運命を屈辱に感じた築山殿は、幽閉先にて自害したというのが著者の考え。いろいろ事情があるとはいえ、長く別居生活を送った夫婦の信頼の薄さが印象的。家康にとって築山殿は、徳川家の共同経営者たり得なかったということか。2022/10/18

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