内容説明
ある朝起きてみたら、お父さんが牛になっていた!一家はボーゼン。周りに知られないよう餌をやりフンの始末をし、なんとか生活を続けようとするけれど、勤め先からは問い合わせがガンガン入るし、近所のおせっかいオバサンは首をつっこんでくるし……。一体どうなるの!? 「詩のボクシング」の第7代日本チャンピオンがライブ感覚いっぱいの言葉を連打して送る、ぶっ飛び変身ストーリー。挿絵のパワーとフットワークもスゴイ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chimako
95
お父さんが牛になる…そんなバカな~ と思いながら何となく哀愁漂う牛になったお父さんと過ごす毎日を想像する。たくさんフンをするお父さん、よだれを流し続けるお父さん、臭いお父さん……だけど、その牛はお父さん。おばあちゃんにはすぐにわかった。牛がお父さんだってこと。山梨のおばあちゃんの家に引き取られたお父さん。どうなるのかなあ。人間に戻れるのか、牛のままなのか。人気者だったこと、家族の写真をもちあるいていたこと、いろんな趣味があったこと。お父さんのことなにも知らなかった。どうあってもお父さんはお父さん。2017/06/22
Kawai Hideki
59
家族から疎んじられてたお父さんが、夕食後そのまま横になって寝たら翌朝「牛になっていた」というお話。字面と挿絵はユーモラスかつコミカルだが、牛の背中にお父さんの湿布が貼ってあったり、排泄物を姉弟の二人がかりで処理したり、イヤミなご近所さんの噂になったり、会社の部下が休暇手続きで戸惑ったり、友達も家に呼べなくなったりと、なかなかリアリティのある深刻な状況。家族関係が壊れてから再生に至る過程や、「牛」としての居場所は確保しつつも安易な大団円に至らない結末も読み応えあり。うつ病経験者として大いに感情移入した。2021/11/07
野のこ
43
「食べてすぐに横になると牛になるわよ」そして、朝起きたらお父さんが牛になってた!ありそうで難しそうな設定ながら、コミカルな文章に脇役のウザ川さんや会社の後輩も濃くて面白かったです。それだけではなく描写が具体的でとても大変な様子に、私の夫が牛になったら、考えてしまった(実際、食べたらすぐ布団へ)最後はお父さんの知らなかった一面も見れて家族がひとつに、と思ったけどラストはファンタジーではなかったのがえっ⁉︎と思った。ラスト一文はちょっと笑えないかも。牛、かぁ …2018/01/29
千穂
38
ある朝起きるとお父さんは牛になっていた。そして唐突に始まった牛のいる暮らし。お父さんがウザい中学生のお姉ちゃん。お父さんとあんまり遊ばなくなったぼく。お父さんが居て当たり前に思っていたお母さん。お父さんは家族のことどう思っていたのかな?たまには仕事に行かずに牛のようにゴロンとしていたいなと思っていたのかな?いつも写真持ち歩き会社仲間に家族の自慢していたお父さん。お父さんは無事人間に戻れるか?2017/05/31
mizshnami
34
なんだかとってもせつないモ~。なんかつかれちゃって田舎に引っ込んでもいいかな~なんて思うこともあるしな~。その気持ちがウシになってしまったのかもな~。2014/08/31
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