水はみどろの宮

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水はみどろの宮

  • 著者名:石牟礼道子/山福朱実
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 福音館書店(2022/10発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784834082517

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内容説明

七つになるお葉は、山犬らんに導かれて山の懐へと入っていく。山の湖の底深く、「水はみどろの宮」の穢れを祓う千年狐のごんの守と出会ったお葉は、山の声を聴くようになった。そんなお葉のもとに、片目の黒猫おノンがやってくる。やがて山の精たちの祀りに招かれたお葉が見たものとは……。「遠い原初の呼び声に耳をすまし、未来にむけてそのメッセージを送るために」、作者から子どもたちに贈る珠玉の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

バニラ風味

21
山福さんの版画が目を惹き、図書館で借りてきました。渡し守りの千松爺に育てられた、少女・お葉。自然の中で育ち、自然を敬うこと、恐れることを学びとって行きます。話の舞台では「そういう暮らしが当たり前」であり、自然そのものが神のような存在であることを告げています。白狐「ごんの守」と出会い、お葉は、ますます自然の奥深さと、抱えている秘密に踏み込むことになっていきます。読んでいると、現代の日常とかけはなれた世界に、迷いこんでしまったような不思議な気持ちになります。2016/07/22

スイ

20
何度も感嘆のため息が出た。 言葉の美しさ、描写の鮮やかさ、想像の豊かさに体と心の隅々まで潤っていくようだった。 ファンタジーだが、舞台は明確に熊本で、水俣病にも触れていて胸が痛む。 挿画もぴったりで、より物語を楽しめた。2021/03/28

ぱせり

16
野性味あふれ力強い文章。体の底から揺り動かされるような音楽を感じる。と思えば、いきなり激しい怒りにさらされる。力を見せつけられる。野生的なのに、しんとした美しさに満ちている。私たちは、こうした神秘と交信する力を遠いいつか、持っていたのだろうか。今、かの地を、神の使いの動物たちはきっと見守っている。あるいは、見えない風となって駆け巡っている。 2016/05/17

ねこ

11
異界がすぐそばに。ひとびとは畏れ敬いつつ、近づかないように暮らしてゆくのだけれど、ある少女がゆききをすることになる。そこは妖しく、うつくしく、切ない世界。伝奇的なファンタジーといえるかな。山福朱実さんの版画がぴったりはまっている。2016/07/09

頼ちゃん

10
昔は自然の声を聞くことが当たり前であったのだろう。耳をすますことがなくなってしまった。2016/12/23

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