内容説明
時代は1930年代。小学校を卒業したばかりの竜二とさゆりは風おじさんの家へ招かれる。動物の言葉がわかるおじさんの家には、神代に祖先をもつ個性豊かな動物たちが一緒に暮らしていた。ある日、この一家のもとにアンデス山脈にいるズグロキンメフクロウから手紙が届く。危機を知らせる差し迫った内容に、さっそく探検隊が結成され、一行は南米ペルーへと向かう。それは太古に巨大哺乳類が絶滅した謎に迫る大冒険の始まりだった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
49
霊長学者の河合雅雄さんが書かれた700ページを超える長編ファンタジー。90歳を過ぎてから書かれたとは思えないほど素晴らしいお話でした。生と死、動物の生態描写がよく分かるし、松本大洋さんの挿絵も素敵でした。2022/03/08
ちょん
29
最高の1冊でした。読み終わってしまって寂しさと切なさがたまらない😢動物学者や考古学者を夢見た少年少女たちの夢が叶いますように、と願わずにはいられません。児童書のような感じでお話は進んでいくのに第2章で豹変。怖いし悲しい。松本大洋さんの沢山の挿絵がイメージをどんどん膨らませてくれました✨大事な1冊、出会えてよかった。2021/04/04
杏子
22
分厚いので、延長して読んだが最後は駆け足で読んでしまった。驚いたのは著者の方の年齢。95歳にもなってこんな楽しくて、興味深い作品を書かれるとは。最初から最後まで惹き付けられる作品だった。動物学者であった著者らしく、動物の生態やいろいろな物事が緻密に書かれていたのがよかった。冒険小説のノリで書かれたところは、単純に面白いし、後半の古代の王国の謎が明かされる場面は引き込まれて読んだ。絶滅動物がどんなふうにそうなっていってしまったか、微細な描写で描き出している。こんなすごい作品に、子どもの頃に出会いたかった。2019/12/01
ミミネコ
14
やっと読み終わった。700ページ越えの超大作でした。絶滅したといわれる巨大哺乳類達の行動は、きっとこれから起こる第二次世界大戦で人間が経験する心理とリンクしているんだろうな、と思いました。2018/10/16
おはなし会 芽ぶっく
13
タイトルを『ドラクエ探検隊』と勘違いして借りた本です、息子が(笑)「ドエクルってなんだよぉ」と言いながらも読了後面白かったと言ってました。しっかり母も読みましたが、絶滅したはずの巨大哺乳類に文章でも迫力を感じるのは、作者が動物学者だからでしょうか?2019/01/05