内容説明
日本人の90パーセントが病院で死ぬ。
なのに、末期医療のなんと粗末なことか。
医師のこの痛切な反省が、日本にホスピスの理念をもたらした。
本当に人間らしく死を迎えるにはどうしたらよいかを考え続けた
医師による、愛と願望の書。
解説・永六輔
※この電子書籍は、1996年8月に刊行された文春文庫を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
47
20年以上前、ホスピスを作ろうとしたのは画期的。末期癌で回復の見込みがないなら、いたずらに延命を図るくるしい治療を続けるよりも苦痛を取ってもらって安らかな死を望む。自分だったらホスピス希望。でも多分今でもホスピスは足りないし、費用が高いのが難点。2014/01/19
ポルトン
37
病院で死ぬということの続編。 前半3章はホスピス病棟へ移る前の話だが、前作のように暗く重い話ではなく、前向きに生きる患者さんと一般病棟ではあるが、患者の意思を尊重する医者の話となっている。「真昼の月」は同僚看護師の闘病を医者の立場、同僚としての立場の両方から書かれた話になっていてかなりの心を動かされた。 4章は著者自身の話、母親のガン闘病。5章は立ち上げたばかりのホスピス病棟の患者さん達の生活がメインになっている。2017/11/21
hatayan
25
1993年刊。『病院で死ぬということ』の続編。終末期を患者本位のものにする医療のあり方を模索。実母がガンを患ったことがきっかけで病院を辞めてホスピスへ。「動揺や嘆きが現実を変えることができない以上、まず現実を受け入れ、その状況の中での可能性を探っていくことのほうがはるかに大切だ。」母がガンであることを知ったとき著者は冷静でした。 ホスピスは、病気と闘うのではなく、病気と共存しながら残りの人生をよりよく生きる人を応援するための場。患者と家族、スタッフが最期まで精一杯かかわり合う交流をしていきたいと記します。2019/02/16
プチライス
7
「病気と闘うことに自分のエネルギーを費やしてしまうのではなく、病気と共存しながら、残りの人生をよりよく生きるためにエネルギーを注いでいきたいと考えている人を応援するところ」がホスピスであり、ホスピスケアの焦点は「患者の病気よりも患者の人生そのものに」あるとされる。「患者の家族は患者同様に応援されることになるだろう」に救われる想い。「へたをすると死にゆく人々のための特殊な場所となってしまう可能性」のあるホスピスと日常をつなぐボランティアの存在。出版時には夢物語であっただろうが、20年を経て受容されてきたか2014/07/12
@かおり
6
帰省に伴い持ち歩く本として。前作よりも穏やか。やはりうるっときてしまう。宗教色が前作よりも濃く出ていた感はある。ホスピスとはそこまで素晴らしい場所なのか、聖地なのか?反対の側から見た本もあれば読んでみたい。2012/12/28
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