河出文庫<br> 親衛隊士の日

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河出文庫
親衛隊士の日

  • ISBN:9784309467610

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内容説明

2028年に復活した帝国では、親衛隊士たちが特権を享受している。貴族や民衆への暴力、謎の集団トリップ、真実を見通す点眼女、蒸風呂での奇妙な儀式。ロシアの現在を予言した傑作長篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

マリリン

41
2006年の作品だが予言か預言か先見の明か。よく練り上げられ凝りに凝った作品から高い芸術性を感じ、表現の美しさに酔える作品。訳者の熱意も感じる。焚書のシーンは、既読の2068年を描いた「青い脂」が猥褻書として訴えられたことが脳裏をよぎる。...本の焚き火はあたたかい、赤の広場で国外パスポートを燃やした焚き火ときたら...。 。脂の意味は何となく伝わってくる。百歳より長く生きろ! 2028年を3年後に控えよりリアルさを感じる。今の日本が重なる。最後の芋虫は何を意味するのか...。単行本の解説も読んでみたい。2025/01/15

塩崎ツトム

28
「アメリカン・ドリーム」の対立項としての「ロシアの夢」というのは、まさにこの小説のような世界だろう。夢の中にいる時、ヒトは能動的に動きながら、実のところ運命の一直線の流れの中にいる。そこには荘厳さだけがあるが、道義や理屈はない。親衛隊士たちは皇帝の泰平の眠りのため(そして自分たちの快楽のため)サディスティックな拳を奮う。本書で語られない庶民や農奴たちは、彼らの惰眠のため、地に這いつくばって踏みつけられるが、所詮は夢の世界のNPCである。世界よ、これがロシアだ!2022/12/20

taku

18
復活した専制政治、誰が望む偉大なロシア?  強いロシアではなくても? 気をつけろ、権力を咥えた犬どもが来るぞ。陛下の敵は粛清あるのみ。クレイジーな空想か、それとも、雷帝の影はカタチを変えながら今も中核に落ちているのか。暴力と下品、様々なガジェット。陰鬱なリアリティと、たちの悪いユーモア。まだ2作目だけど、間違いなくソローキン。詳しく知らなくても、これはロシア。そう思わせる強度。権力は、支配は、かくも魅力的なのか。続編『砂糖のクレムリン』も邦訳お願い。えんやさぁぁぁぁ!!! えんやさぁぁぁぁ!!! 2023/12/22

鼠∞

17
どれ読んでも暴力とエロとホモでワンパターン作家だとは思うんだけど、たまに読むとやっぱスゲー良いな。毒を強めた『時計じかけのオレンジ』みたいな長編。チョウザメのプールの場面とか、ドラッグでもキメてるような体験を味わえた。また時々読もうかな。連続で読んだ場合マンネリ感にウンザリするから。それにしてもソローキンって今67歳なのね。なんて変態ジジイだ……。2022/10/09

ポテンヒット

11
圧倒的な暴力の世界。権力も一種の暴力。帝政期や近未来の要素が盛り込まれているが、これは紛れもなく現代のロシア。自尊心は高いがしている事は賄賂、違法ドラッグ、横領、殺人…それもこれも偉大なるお方と我らが祖国を護る為。そして自らの既得権益の為。著者はジョークの通じない彼らを命懸けで揶揄する。グロテスクで陰惨で滑稽なこの世界は今後どのように進むのだろう。2024/08/01

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