内容説明
『シャトゥーン ヒグマの森』(『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞受賞作)、
『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』(大宅壮一ノンフィクション賞&新潮ドキュメント賞受賞作)の著者が描く、
新たな恐怖と惨劇!
狂暴化した850頭の猿が襲いかかる!!
凶悪な人喰い猿の群れを前に、鴨猟にやってきた父子が立ち向かう術は――
戦慄の超パニック・サバイバル長編!
ジビエレストランを経営する父・誠一郎に連れられ、人里離れた集落に狩猟にやってきた高校一年生の加藤英輔。
両親は離婚しており、母親は来月再婚する。離れて暮らしている父と、最後の親子水入らずの時間を過ごすなか、英輔は森に何か不穏な影を感じていた。
やがて忍び寄る猿! 猿!! 猿!!! ひときわ体の大きい、顔の黒い猿をボスとした百匹以上の群れは狂暴化し、二人に襲いかかり――!
(著者プロフィール)
増田俊也
1965年生まれ。小説家。北海道大学中退後、新聞記者になり、 第5回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞して2007 年『シャトゥーン ヒグマの森』(宝島社)でデビュー。2012年、『木 村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』(新潮社)で第43回 大宅壮一ノンフィクション賞と第11回新潮ドキュメント賞をダブル 受賞。他の著書に『七帝柔道記』(KADOKAWA)、『木村政 彦 外伝』(イースト・プレス)、『北海タイムス物語』(新潮社) などがある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
286
微妙なんだろーなーと、薄々わかってはいたのに買ってしまった。漫画化されたり、割りと注目度の高かった『シャトゥーン ヒグマの森』の著者が、まさか今になって二匹目のドジョウを狙いにくるとは。『シャトゥーン』と比べても、明らかに頁数が少なく、あらすじを読んでも、登場人物が少なそうで、この手のパニック物に不可欠な、無残な死に様を晒すためだけに存在しているモブが不在っぽいし、ちゃんと盛り上がるのか疑問だらけで読み始めたら案の定、とりあえず連載を維持するためにだけ書き続けられたような、惰性まみれの一冊。2022/11/10
パトラッシュ
139
強力なボス猿に率いられ狂暴化した猿の大群が人間を襲う話は劇画『影狩り』にあったが、記憶にある限り小説では初めて。容赦なく全てを破壊し人をも食べてしまう猿に老女と若い女性と高校生が襲われ、ホラー並みの強烈な迫力で追いつ追われつの逃走劇が展開する。国産の動物パニック小説は西村寿行以来だが、多くの人間による狂気と殺し合いや政治抗争まで大河ドラマ的に描く西村に比べ、数人だけの数日間の物語を2百頁余に凝縮している。その分すっきり早く読めるが、血の滴るステーキ好きには映画のノベライズを読んだような物足りなさが残るか。2023/01/03
海猫
90
猿が襲いかかってくる動物パニック小説。表紙は恐ろしげなイラストがあるものの、猿は可笑しみあるイメージがあって果たして脅威な存在なのだろうかと思いつつ読んでみた。中盤から怒涛の猿パニックで一気読み。俊敏で興奮状態、引っ掻いてくるわ噛みついてくるわ力が強いわで、なんと人肉を食らう。痛々しい描写が生々しく倒しても倒しても次々と別の個体が襲い来るので徒労感が凄まじい。サバイバル的に逃げ回る場面が続くが終盤、高校生と女子大生と老婆の3人になってからは大反撃。ここのパートは上がるのでもっと分量があったら良かったかも。2024/07/03
Bugsy Malone
48
人間と猿の群れとの戦いになってから読む手が止まらないのは確かなのだが、この展開で850頭も必要なのかな?とか、いくら凶暴になったからといってお猿さんはこんなにもお馬鹿になっちゃうのかな?とか、色々考えてしまうのです。戦いを繰り返した後のラストも呆気にとられて面白いっちゃぁ面白いのですが、あまりにサラッと終わっちゃいました。もう少し猿に対する考察とかが有れば良かったのにと、思わざるを得ない読了感です。2025/09/19
あっちゃん
43
この作家さんは以前、羆本を読了済みで、何となくイメージを掴んでいたので想定通り(笑)羆の時は他人事だったけど、猿となると案外近い将来あり得るか?頭数が多い分、逃げ切れる気がしないわ( ̄▽ ̄)2023/04/01
-
- 洋書
- Barcelona
-
- 電子書籍
- スコール KoiYui(恋結)
-
- 電子書籍
- 夜の淵をひと廻り 角川文庫
-
- 電子書籍
- 0kcalからの寒天デザート 主婦の友…
-
- 電子書籍
- 《Pシリーズ4》 クァナの宴 Vol.2