せいいっぱいの悪口

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せいいっぱいの悪口

  • 著者名:堀静香【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 株式会社百万年書房(2022/10発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784910053318

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内容説明

詩人・堀静香による、生活の記録。ほかの誰でもないわたしが今生きていることの、まるごとすべて。

今日生きていることも、昨日生きていたことも全部本当。明日生きたいことも本当。今がすべてで、いやそんなはずはない。適当で怠惰であなたが好きで、自分がずっと許せない。事故が怖い。病気が怖い。何が起こるか分からないから五年後が怖い。二十年後はもっと怖い。今がずっといい。でも今が信じられない。なのに、今しかない。晴れていて、風が強くて、花粉がすごい。くしゃみが出る。(本文より)

【著者】
堀静香
1989年神奈川県生まれ。山口県在住。歌人集団「かばん」所属。中高非常勤講師のかたわらエッセイや短歌をものする。著書にZINE『せいいっぱいの悪口』(2019)、ほか晶文社スクラップブック「うちにはひとりのムーミンがいる」連載(2020~2022)。

目次

せいいっぱいの悪口
みんな魚
さわやかなかぜ
愛も希望も
タクトを折る
いきすぎた夜
日記 二〇一九年一〇月八日~一〇月一七日
はみだしながら生きてゆく
走馬灯の日々
オールドファッションと鶏皮
マンボウの下半身
日記 二〇二一年九月一〇日~九月二〇日
だれのことも
スーと夫
豆を拾う
春がきらい
日記 二〇二二年三月二日~三月三一日
躑躅のマゼンタ、伊勢エビの赤
あーちゃんも
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆみのすけ

28
Twitterで見て気になったエッセイ集。著者は中学校の講師をしつつ、エッセイや短歌も執筆している。コロナ禍の生活、中学校での出来事、お子さんや旦那さんのことなどが綴られている。中でも亡くなった教え子について書かれた「はみだしながら生きてゆく」は心を掴まれた。教え子についての思い出は色鮮やかで鮮明で、でも今はもういないという現実に対しなんとも言えない気持ちが溢れていて、生きていくことの頼りなさ、心許なさが沁みた。子供を産むか産まないかの選択、育てることの悩みもきっと読んで、救われる人はいるだろう。2023/04/09

yuui

17
ちょっと不思議で神秘的な文章でした! 僕もこの作者さんと同じかどうかはわからんけど小学生の頃くらいまで夜一人で寝るんが怖くてたまに泣いてました🤭そして死ぬのが怖いです! だから精一杯今を生きようと思います! 一生懸命生きとるなと思わせてくれる温かい本でした☺️📚2023/11/30

魚子

8
堀さんの生活を読みながら、起きたり眠ったり仕事へ行ったり、私も生活する。少し嬉しいことがあったり腹が立ったり、簡単に幸せだと思ったりやるせなくなったりした。心が救われたと思えるのはいつも一瞬、一瞬だけで、これからも落ち込んで助かってを繰り返していくだけなんだろう、ということを思う。そしてこの本を読んでいる間だけは、私の心を攫ってくれた。この先何度も読み返すと思うこの本を、次に開くときなにを考えるだろうか。その時の自分のことが、少し気になった。わたしは堀さんの言葉や文章が大好きで、それが今年の大きな財産。2022/12/12

まなみ

7
とても素直に言葉が綴られているなと感じたエッセイ。自分が思っていたことも、そうでないことも、私自身の生活を深堀してくれる気がする。繰り返し読みたい章もたくさん。2023/01/30

akarick777

5
生きていくことはしんどい。でもこれくらいでしんどいなんて口にしてもいいのだろうか。知らないだけで、みんなそう思ってるのかも。堀静香さんが言葉にしてくれて、ちょっと救われた自分がいる。2023/01/27

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