バルジ大作戦

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バルジ大作戦

  • ISBN:9784152101501

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内容説明

1944年12月16日午前5時30分、アルデンヌの森の静寂は突然の砲声によって破られた。敗色濃いドイツ軍の最後の賭け、ヒトラー自ら構想した「バルジ大作戦」が開始されたのだ――ピュリッツァー賞作家が、1000人以上の関係者に取材し欧州戦線の決定的戦闘を描く

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

泰然

33
ヒトラー最後の戦略攻勢の狂信さと、炎と血の洗礼で次第に鋼鉄の戦士になっていくアメリカの名も無き兵士達の話が重層的に交差して読者の人間として生きる覚悟を問う。幽霊戦線と称されていたアルデンヌで発生した戦いを、著者の膨大な取材により戦史的な魅力は元より、信仰と祈りとクリスマス、心身を蝕む極寒の自然との戦い、人間のドス黒さを絡めることで何度も見返したくなる歴史映像作品のようにしている。何より戦線壊滅のあと一歩まで追い込まれた原因が連合国の想像力の欠如なのが身震いがする。栄光と破滅の狭間にて人間は今も立っている。2023/03/20

MUNEKAZ

20
西部戦線におけるドイツ軍最後の大攻勢「バルジの戦い」を扱ったノンフィクション。主役はアメリカ軍の名もなき兵士たち。ドイツ軍の奇襲で大混乱に陥りながらも、不屈の闘志で戦線を立て直し、撃退するまでを描く。戦場での英雄的な行為や気高さと同時に、ドイツ軍捕虜への残虐行為や一般市民に対する猜疑心など、アメリカ人兵士の弱く愚かしいところもしっかりと記録しているのが、本書の傑作戦記たる由縁であろう。凄惨な戦いを通して、ドイツ人を「憎む」ようになっていくアメリカ人兵士たちの姿が印象に残った。2022/11/24

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