内容説明
「わたしは、さらわれた子ども」――
小説家志望の美女の不審死。遺作『失踪』に隠された忌まわしき記憶。
偽りの素性に即製探偵コンビが挑む!
元「小説新潮」編集長が満を持して放つ、完璧なミステリー!
突然死した藤堂理沙の死因の調査をしてほしい――。
依頼を受けた高円寺の私立探偵・常念勝は、理沙の親友である麻川マリから、小説教室で理沙が提出した課題作品『失踪』を渡される。
誘拐された子どもが生みの親を訪ねるという内容は、かつて自分を「さらわれた子ども」と語っていた理沙そのもの。常念とマリは、理沙の執筆の足跡をたどり、神戸、京都、大阪へと飛ぶ。
いないはずの弟、消えたパソコン、二人を襲う暴力……。複雑に絡まり合う謎と、輪郭をなくしていく理沙の正体。
常念は理沙の遺したフィクションの迷宮にはまっていく……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
61
小説家志望の女性理沙の不審死からはじまるミステリー。彼女のパトロンと友人マリから依頼を受けた探偵常念は彼女の書いた小説『失踪』をヒント謎に包まれた理沙の素顔を調べあげていく。「自分は拐われた子供」と語っていた理沙の真意は・・。物語は面白いのだがなんだか文章が少し読みづらく仰々しいイメージ。子供の失踪もなんだか中途半端。ミステリアスだと言う理沙以外の人たちの行動も不思議な事が多く、全く感情移入できなかったのが残念。帯の『完璧なミステリー』『すべてがミステリー』に期待値が上がりすぎてたのかもしれない。2022/11/19
四弦桜
29
小説教室に通うマリ。そこで仲良くなった理沙が突然死する。 死因の調査を探偵常念に依頼する。 序盤のマリの小説で「おっ‼️」と思ったのですが…全体的に自分に文体が合わないのか微妙でした😢ところどころ誰の会話か分からないし、無駄な描写が多く比喩もわざとらしくて気持ちが入っていかない。読み切るのに苦痛さえ感じてしまった… 著者は元小説新潮の編集長らしいのですが 自分的には響きませんでした。 ごめんなさいm(._.)m2023/02/10
rosetta
28
★★✭☆☆小説教室での親友だった理沙の死に不審を覚えたマリは、理沙のパトロンの依頼で探偵常念と共に理沙の過去を追う。『小説新潮』の編集長だった作者だから読む目はあるのだろう。作中の小説教室の講師が「自分は指導はできるけど実作は下手だ」と言っているがまさにこの本がそう。文章が素人のようで、自費出版本かと思うような出来だった。神戸震災の描写以降は力が入っていたがそれ以外は読んでいて赤面するほど。特にこの終わり方でなにかオチを受けたつもりなのだろうか。まったくオススメしない。2022/12/28
hnzwd
24
文章、展開、トリックと読んでいてちょっと古い印象を感じてしまいました。文章が読みにくいとかではないんですが、古典名作とは違う、、なんとなく感じる違和感。時代感??途中のネタとか大オチとかも。。あえてそう感じるように書いているんだ、と捉えるのか、というところですが、、。むー。2022/11/17
tomtom
18
思ったより面白くはなかった。日付が行ったり来たりしているので誰の話をしているのかわからなくなってしまう。品川にある高円寺探偵事務所の常念って何なのか分からなくなって前に遡って誰だったのか確認した。2023/01/23