内容説明
出口の見えない不況,きつい人間関係などで悩む人は多い.そのことが,さらに他者を排除していく.このようなきびしい時代を,どのようにして生きぬいていったらいいのか.困難に直面した人達が絶望せずに生き続けたのは,なぜか.人間の心の中の回復していく力とは.誰もが「弱者」になりうる時代に届けたい1冊.
目次
誰もが「弱者」の時代に
香山リカ
生きる力を育むために
江川紹子
【対談】
生きる意味
――人間として尊重される社会をめざして
香山リカ
江川紹子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
みゃーこ
33
現在のグローバル社会でまきおこる容赦ない巨大な貧富の国境を超える格差。正直な感想、この人たちの語る「厳しい時代」は、格差の80%側にいる貧困層、不安定層に目指すべく指標を提示できるほど肌で感じる現場の感覚は「生きる力」として使い物になるんだろうか。「生きる意味、人間として尊重される社会を目指して」と締めくくられる本書は。「やっぱりそう落ちつけたか」という提案である。「夢はかなわないというメッセージも流すべき。かなずしも負け組だけが不幸とは限らない。その人の自由。粋か対しても世の中の多様性を大事と言いながら2015/05/28
パフちゃん@かのん変更
22
きびしい時代で誰もがひどい目に合っている。弱者の視点から香山さんは「人生は思い通りに行かない」しかし「大抵の事には解決策があり、人間は回復する力がある」という。江川さんは「どういう状況でも楽しみを見つけること」「無理に勝とうとしない。でも自分の原則は曲げずに柔軟に対応する」という言葉が心に残った。 2013/01/19
katoyann
15
長野県須坂市で行われた信州岩波講座の講演録。香山リカは、うつ病患者が増えている背景として会社の業績至上主義の強化と、そのセットとしての「自己責任論」の蔓延を説く。つまり、会社はノルマを達成するように過労死寸前の残業を要求し、その一方でうつ病になったら自己責任だという。もっとも自己責任論の心理は一人ひとりが内面化している問題であり、例えばアンチエイジングブームは本来抗えない加齢に執着するというところに自己責任の強迫観念を読むことができるという。江川さんは村木元厚生官僚の冤罪の話。芯を曲げない人物像が素敵だ。2021/08/18
まみ
4
ネットで読む江川さんの文章に関心があって読んでみました。香山さんの方が身近に感じる内容で、江川さんの方が身近ではないけど具体的で分かりやすかったです。もっと対談部分を長く取って、お互いの考えが醸成されていけば、面白かったのになぁ。2018/02/05
1.3manen
2
精神科医とジャーナリストが、弱者の視点でどういきづらい時代を生き抜いたらいいのか、考えるヒントを提供している。自殺問題、精神病罹患の問題を取り上げている。3.11以後の問題がさらに発生しているので、これらを踏まえて、再版が期待されるところである。2012/05/05
-
- 電子書籍
- 拷問できるもんっ! WEBコミックガン…
-
- 電子書籍
- 小説 きみは面倒な婚約者 Love J…
-
- 電子書籍
- 飼い猫がなつきません【タテスク】 Ch…
-
- 電子書籍
- シャーロットの手紙【タテヨミ】第61話…




