ガリバー旅行記

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ガリバー旅行記

  • ISBN:9784022518651

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内容説明

世界中の子どもと大人が読む18世紀の英国の名作を、実力と人気を兼ね備えた柴田元幸が、見事に翻訳し注釈する。小人国、巨人国、空飛ぶ島ラプータ、馬たちが暮らす理想郷。次々と起きる出来事、たっぷりの諷刺、理屈ぬきの面白さ!  朝日新聞好評連載の書籍化。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ベイス

86
冒険譚としても辛辣な風刺としても一級品のおもしろさ。さすが世紀を超えて読み継がれる本はモノが違う。人間の作った制度や仕組みへの怒涛のダメ出し。小人や巨人たちの国のあり方と比較しながら、ひねりの効いたユーモアが繰り返される。ナンセンスなようでいて、どこか思い当たるスレスレのラインか絶妙で痛快。中でも4つ目のフウイヌム国における馬と人間ヤフーとの対比は抱腹絶倒、スウィフトか自らの不遇の体験をぶちまけてる感もありまさに壮観。「それでも私は人間が好きなのだ」という柴田さんの解説もまた最高のガイダンスとなっている。2023/04/19

帽子を編みます

61
ガリバー旅行記、振り返ってみれば、岩波文庫、新潮文庫、最近では高山宏訳も読みました。今回は柴田元幸訳です、この訳は頭にスッキリ入ってくる感じ気に入りました。注釈も見開き左手に入ってすぐ読めるのも良いです。当時の政治や社会情勢をめぐるひやかし、スウィフトの著作をめぐる考察、注釈を読むのも楽しく感じます。今回はリリパット国での子どもの養育(ギリシアスパルタ方式)、各国での法律問題、裁判のあり方など細かいところが気になります。比較して読むわけではないのですが、新訳が出れば読まずにいられない。お気に入りの本です。2023/01/18

tokko

31
子どもの頃に読んだ世界の名作では、だいたい小人の国のリリパッド国、巨人の国のブロブディングラグ国で終わっていると思います。(ちなみに小学生の娘の本では二つの国で終わっていますが、ちょこっとだけ他の二つの国も紹介してありました)小人の国と巨人の国もエッジが効いていますが、やはり最後のフウイヌム国は攻めすぎでしょう(笑)主従逆転、人類の客体化、ここまで痛烈な風刺が18世紀によくぞ刊行できましたね。2022/12/11

ズー

20
面白かったーーー!!!ガリバーといえば絵本とかで読んだ記憶だったけど、こんな長編だったとは!好きな翻訳家さんだったし、分厚いけどチャレンジしてみようと思い読んでみたんだけど、まぁ面白い。ワ●ピースのアイデアも結構ここから来てるのでは?と思ったり。とても300年前の話とは思えない。注釈でこれまた面白さ増すし、最高の一冊。2022/11/28

みゆき・K

19
夏目漱石が「古今の傑作」と評した作品。ほぼ三百年前の作品が柴田氏の名訳で蘇る。運を身に委ね海に出て遭難したガリバー。辿り着いたのは、小人の国、巨人の国、空飛ぶ島、最後に馬が支配する国へ。僅かではあるが、オランダからイギリスヘの足掛かりとして日本にも滞在している。痛烈な風刺と人間社会への批判。第4部の馬の国では、人間と馬の立場が逆転。人間批判がさらにパワーアップする。読み終える頃には人間であることがすっかり嫌になった。三百年前からちっとも変わらぬ人間。こんな愚かな生き物、ほかにはいない、そう教えてくれます。2023/01/09

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