内容説明
しっくりくる肩書きがない、人生が楽しくなる「週5日制」、心を射貫かれた田中みな実さんの一言……。誰もが素通りする場所で足を止め、重箱の隅に宇宙を感じ、「どうでもいいこと」の向こう側で見つけた、自分だけの「いいね」。48歳ふかわりょうが奏でる、芳醇で洒脱なしらべ。彼はなぜ、ひとりで生きると決めたのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆたか
41
ふかわさんの文章が好きで、この本も手に取りました。重箱の隅をつつくような面倒臭さの中でも、「言われてみれば確かに」と納得させられる観点ばかりで、とてもクセになります。合わない人がいるのもなんとなく分かりますが、アンテナの張り方や言語化の絶妙さは素晴らしいです。全編面白かったのですが、「ワルツのリズムでまた明日」が特に好きでした。2023/08/20
kei-zu
27
表紙の写真は、アイスランドで著者が撮った羊。緯度の高い水色がかった空を背景に、細い足でスックと立つ姿が本書にふさわしい。前著に引き続き、著者のエッセイ集は読みやすく、おもしろい。電気コンロに「無理をさせない」様子に微笑み、黒木瞳さんに前著の感想を言われて舞い上がる様子に読者もうれしく思う。2023/09/23
ゆか
16
私が以前住んでいた街は、100円でビデオがレンタルでき、子供たちのアンパンマンと一緒にふかわりょうのネタのビデオを借りたことがある。子供たちが寝たあと、やれやれとふかわりょうのネタを見たがあまりにもシュールで、疲れた私を癒してはくれなかったが、この本は、面白く、こちらの方がふかわりょうの本質なのではと思った。(ちなみに、この後自分に三人目が生まれ、その子と将来ふかわりょうが所属しているワタナベお笑いライブに行くことになるとはこの時の私は知るよしもない)自分メモ。大磯駅前には「湘南発祥の地」という石碑。→2023/02/11
そうたそ
13
★★★★☆ ふかわりょうという芸人は個人的には好きだが、好きじゃない人はとことん好きじゃないだろう。でもだからこそ味があるというか。彼ならではの独特の空気が文章にも現れている。ユルいように見えて理屈っぽかったり、ひねくれていたりする。でもそんな彼ならではの視点が読んでいて面白く、「小心者克服講座」を見て笑っているこの感じに似てるのかもしれないと思った。芸能界という厳しい世界で、長年自分ならではのスタイルで、ゆるゆると生き続けていられている、そんなふかわりょうという人間の魅力が詰まった一冊だった。2023/04/22
本を読むのは寝室派
10
(良作)前作に比べ、話の内容が佳作~傑作と波がある。平均すると良作といった感じ。何も考えずにボーッとしながら読んでいて心地よい感じになれる。2023/09/19