講談社文庫<br> 小麦の法廷

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講談社文庫
小麦の法廷

  • 著者名:木内一裕【著】
  • 価格 ¥748(本体¥680)
  • 特価 ¥374(本体¥340)
  • 講談社(2022/10発売)
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  • ISBN:9784065295861

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内容説明

自分以外、全員敵。
掟破りの裁判が始まる。

杉浦小麦、25歳。新人女性弁護士。
彼女にとっての初めての刑事裁判は、1日で公判が終わるような仲間内で起きた傷害事件。
被疑者との面会を終えて拘置所を出た小麦は、大勢のマスコミに囲まれてしまう。
「あなたは殺人犯のアリバイ作りに協力しているんですか!?」
--えっ! なに? どういうこと!?
彼女が引き受けた取るに足らない国選弁護の仕事は、やがて世間を震撼させる大事件へと変貌する。

敵は法律を知り尽くした悪党と、司法の穴。
それでも、私は、私の正義のために闘う。
捜査機関にはできなくて、弁護人にはできることは。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナルピーチ

157
新たなシリーズの誕生か!!元レスリング五輪強化選手、父親は犯罪者。異色の経歴を持った新米女性弁護士の“杉浦小麦”が挑む初めての刑事裁判。単なる傷害事件、既に罪を認めている被疑者。そう難しくない弁護になるはずだった事件が一変してしまう…。毎回違った作風で描く木内先生初のリーガル小説。やっぱり木内作品だな!これぞ“ザ・エンタメ”。リーガル小説としての堅苦しさはなくスカッと読めて、お得意のスリリングな展開が物語を楽しませてくれる。とってもパワフルな彼女が法曹界に渾身のタックルをぶちかます姿、まだまだ見てみたい!2022/12/24

のり

83
新人弁護士「杉浦小麦」。遺産相続の依頼と国選弁護の仕事を抱える事に。同僚による傷害事件と思いきや、その裏には大変な事件が絡んでいた。新人の手に負えない様な案件だが「小麦」は一歩も引かない。しかし、法廷で正義を貫く為とはいえ、偽証しても良いものか?実際の法廷でもこの様な戦略は当たり前なのか?普通この流れなら悪党共の「小麦」に対しての報復もありそうだが、認めただけで終わるのは次作への布石なのか…2023/04/11

mihya

78
新人女性弁護士・小麦が初めて国選弁護人として担当した簡単そうな刑事事件には裏があり…。 とっつき難い法廷ものなのに、木内作品らしい疾走感であっさり夢中になり、あっという間に読み終えてしまった。やっぱ面白いわ。 登場人物の誰を挙げても、人を描くのが上手いなと思った。特に小麦に関しては、欠点とも思える部分を描くことで魅力を引き立てている。相手を何秒で倒せるなんてとこも良い。古賀スミ子にならい熊本弁で言うと、『ほんなこつ、むぞらしか』2023/08/02

nemuro

67
第一印象を大事にしている(というか影響されやすい)私はタイトルやカバー装画の印象で購入本を決めることも多い。本書の場合、たぶん帯の上半分「警察、検察、裁判所そして被告人までも自分以外全員敵」までを読んで下半分の「杉浦小麦25歳、元レスリング五輪強化選手・・・」以降は読んでいなかった。で、読み始めてまもなく「んっ!?小麦って名前だったのか」と気が付く。中盤、元弁護士で現在、獄中の父親・磯村麦の登場に、思わずグフッ。『嘘ですけど、なにか?』に次ぐ2冊目。終盤、一気に回収。本書も面白い。勝手にシリーズ化を熱望。2023/01/18

したっぱ店員

66
ベビーフェイスゆえ舐められ、いいように利用されそうになった新米弁護士はいかにして初の刑事裁判をやり遂げるのか?著者らしいスカッとしたキャラクターの小麦がとにかく魅力的で、サクサク読めてとても痛快。面白かった。父や脇役もクセがありすぎでこの1冊で終わりは惜しい。ぜひぜひ続編をお願いしたい。2023/12/07

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