講談社選書メチエ<br> 〈実存哲学〉の系譜 キェルケゴールをつなぐ者たち

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講談社選書メチエ
〈実存哲学〉の系譜 キェルケゴールをつなぐ者たち

  • 著者名:鈴木祐丞【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 講談社(2022/10発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065290170

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内容説明

キェルケゴールがいなければ、ウィトゲンシュタインは『哲学探究』を書けなかった!
西洋哲学の地下水脈を探査する、渾身の思想ドラマ!

「実存」とは、不安や孤独、絶望のなかで、主体的に自己のあり方を自由に決断する人間のことだ。その概念の創始者キェルケゴールは、死後五〇年を経て、ハイデガー、ヤスパース、サルトルらに再発見された。しかし、ソクラテスに連なる〈実存哲学〉の真の後継者は、意外なことにウィトゲンシュタインだった――。
哲学者たちの著作や日記から、彼らの人生を丹念にたどり、キェルケゴールの真意がウィトゲンシュタインの哲学に昇華するまでの軌跡を鮮やかに描き出す。理論ではなく、生き方の根幹に関わる哲学がここにある!


【目次】
プロローグ
凡例
キェルケゴール著作年表

第1部 哲学史の中のキェルケゴール
 第1章 実存哲学について
 第2章 実存哲学とキェルケゴール

第2部 キェルケゴールの〈実存哲学〉
 第1章 〈実存哲学〉遠望
 第2章 キェルケゴールの〈実存哲学〉
 第3章 著作家活動――〈実存哲学〉の具現
 第4章 〈実存哲学〉とソクラテス――「誠実さ」の概念
 第5章 〈実存哲学〉と実存哲学

第3部 〈実存哲学〉の系譜――キェルケゴールからウィトゲンシュタインへ
 第1章 『論理哲学論考』期
 第2章 中間期
 第3章 『哲学探究』期
 第4章 『哲学探究』とキェルケゴール――〈実存哲学〉の系譜

エピローグ

あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buuupuuu

15
キリスト教の教えは、人間性に反した無理なことを要求するように見える。ここに躓きがある。そして自分が理想的なキリスト者としては生きられないことを誠実に認めたときに、はじめて、キリストが人間の贖罪のために自ら犠牲になったことの意義が理解できるようになり、恩恵の必要性を痛感することになる。キェルケゴールは、ここに信仰が成立するのだと考えたのだという。この思考は、ウィトゲンシュタインにも影響を与え、彼が理想言語から現実の言語へと視点を向けかえ、それをそのまま受け入れていくきっかけにもなったのだという。2022/12/04

Ex libris 毒餃子

7
キルケゴール読み直すしかない!2022/11/04

袖崎いたる

3
実存哲学の系譜。その大元にはキェルケゴール。キェルケゴールの影響からハイデガーに始まりお歴々が名を連ねていくわけさな。キェルケゴールにウィトゲンシュタインを連ねるのは類書がないのではなかろうか。ウィトゲンシュタインを置くことによってキェルケゴールの懺悔者としての姿勢、さらにはウィトゲンシュタインの悔悟者としての姿勢も照明させることができ、そのうえ、ウィトゲンシュタインの前期から後期への転回にも宗教的な、信仰的なニュアンスを与えている。それらは日記から教わることが大きく、実存哲学者然とした彼らを楽しめた。2025/08/21

令和の殉教者

2
ハイデガー、サルトル、ヤスパースは実存主義の代表者と目されている。人間の存在の仕方を考察したという意味では、それは正しい。そして彼らが読み、概念を引用しているのがキェルケゴールであり、彼は実存主義の先駆と見做される。しかし、キェルケゴールの目的は人間存在の実存「論」的解明ではなく、自身がこの世に生を受けた実存としてキリスト教を通して誠実に生きること、そんな〈実存哲学〉に人々を引き込むことにあった。実存主義者たちが受け取らなかった、ソクラテス譲りのこの精神性は、意外にもヴィトゲンシュタインが継ぐことになる。2022/11/02

takao

0
ふむ2025/01/31

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