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内容説明
多くのコーポレート・ファイナンスの解説書は、その初期設定が間違っている!? あまりにも「実務」や「実用」のイメージが強くなったコーポレート・ファイナンス理論を、改めてミクロ経済学から派生した理論群として学び直す入門書。実務や経営の大本を支える、「教養としてのコーポレート・ファイナンス」が身につく!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hiroo Shimoda
8
良書。資本コストとROEは時制が異なる、資本コストを元に事業投資を判断してはいけない、そのほかにも頷ける主張ばかり。投資家ではなく事業家のための、地べたに足のついたコーポレートファイナンスと言える。多くの人に読んでもらいたい2023/02/09
Yuki2018
6
著者は元投資銀行員で現在は大学教授。非常にテクニカルで難しいコーポレートファイナンスを、大変に平易な文章で表現していて、感心した。CAPMとかポートフォリオ理論を本格的に理解したいみたいなニーズには不足だが、「ファイナンス的な考え方」を理解すれば大抵は十分なのであり、その目的にはとても良い一冊だ。CGコードやESG投資、株主第一主義批判など、メディアに流されて無条件に賛同してしまいがちだが、本書を読むと批判的に考察できるだろう。著者の意見は流行りの論調ではないが、私個人としては殆ど賛同する。2023/01/27
しゅー
4
★★★『企業価値の神秘』の著者。タテ書きであることからもわかるように細かい数式は登場しない。知識や計算式を覚えるための本ではなく、ファイナンスの主要な論点を提示し、それに対して「こんな見方もできるのでは?」と色んな切り口を提示してくれる本だ。一般の入門書は著者の価値判断を極力排した記載となるため、読んだ側がモヤモヤすることも多々ある。しかし本書は著者の主観入りまくりで小気味良い。特にCGコードが如何にナンセンスな代物に仕上がっているかを学問的な観点から暴いてくれるあたりは痛快だった。幅広い読者にオススメ。2023/01/31
みつのふ
3
NPV、ペイアウト、ESG… ファイナンスに関連して出てくる知識それぞれの意味はある程度理解できても、現実の会社運営でどう使うか、もっと言えばどう距離を取るか、いつも??だったけれど、その解が見えた気がする。今年一番の「スゴ本」だった! 書かれていなくてもパーパス経営とかも、説明された気がしました。 2022/12/11
cava
3
「企業は企業価値拡大という目的を果たさなければならない。そのためにはコーポレートファイナンス理論を勉強して企業価値を拡大する方法を学ぶ必要がある」しかし、この“初期設定がそもそも間違っている”という問題意識から始まるのは、この手の分野では斬新な切り口だと思った。教科書的な内容を極力数式をなくし噛み砕いた説明も大変わかりやすかった。「理論を学ぶことによって自分の中に意思決定の判断基準を持つことができる」効用をまさか企業金融の観点から気づかせてくれることは中々ないと思う。2022/11/29