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内容説明
●注目の作家・舘野鴻と、細密画家の新生・なかの真実が紡ぐ、厳しくも心あたたまるファンタジー。●生まれつき匂いがわからない猫と、特別な枝を求めて猫のもとへやってくる小鳥。環境や価値観が違っても、互いに歩み寄ることの大切さを描いたストーリー。子どもから大人まで心に響く、珠玉の絵本です。●命の循環、人間の営み、共生―リアルな自然の一端を、美しい細密画でドラマチックに描きます。ねこの しごとは、こぶしの 木のこえだをたばねること。あるあさ、ねこが しごとをしようとすると、まどに ことりが とまりました。「……おねがいがあります。そこにある こえだを、すこし わけて もらえないでしょうか?」いまにも なきだしそうな ことりをみて、ねこは 一日一本 こえだをわたす やくそくをして……。生まれつき匂いがわからない猫と、特別な枝を求めて猫のもとへやってくる小鳥。異なる環境のなかで、密接に交わり合う両者―互いを思いやる優しさを描きます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
284
とても綺麗な美しい絵本で一生の宝物になりそうな素晴らしい一冊ですね。ストーリーは服を着て擬人化された猫ちゃんと言葉を話す小鳥との友情の物語です。猫ちゃんの朝の楽しみは、よーく冷ました紅茶を一杯飲む事です。きっと冷ます理由は猫だけに猫舌だからでしょうね。表にトラックが来て小枝の束を下ろして行き夕方までに束ねて揃えるのが猫ちゃんの一日のお仕事です。そこへ一羽の小鳥が飛んできて小枝を7本だけ下さいとお願いします。猫ちゃんは小鳥に一日に一本あげる事にします。七日が過ぎて小鳥が来なくなると猫ちゃんは寂しくなります。2023/07/18
starbro
232
表紙のシャム猫の絵に魅かれて読みました。ストーリーはシンプルですが、「なかの真実」の細密画が美しく、ハートウォーミングだにゃあ(=^・^=) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001371.000009728.html2022/10/10
馨
119
MOEを読んで読みたくなり読了。ねこさんが私の好きなシャム猫なのもポイント高い。しかし猫さん、請け負っている仕事の小枝をことりさんにあげちゃって良いのか?と大人だからまず思ってしまうのが自分の悲しい性でした。終わり方が好きです。2024/02/04
☆よいこ
102
絵本。一人暮らしのねこは、こぶしの枝を束ねる仕事をして暮らしている。ある日窓辺に、綺麗な歌声の小鳥が訪ねてきた。小鳥がこぶしの枝を分けて欲しいと頼むので、1日1本なら分けてあげると約束した。毎日やって来る小鳥は、ねこと仲良くなる。小鳥は、ねこの家がいい匂いがすると言うが、ねこは匂いが分からない。だけど小鳥の歌が聞けて、ねこは嬉しかった。7本目の枝を受け取ると、小鳥はぱたりと来なくなった。ねこは寂しがる。しばらくして、小鳥はお礼を持って再び現れた▽舘野鴻(たてのひろし)はお話しのみ、作画は弟子が描く。2023/03/17
MI
87
とても絵が美しい😊ねこは一人暮らし。あるときことりが窓にきて小枝を分けてほしいとやってくる。ねこはこのこえだは仕事で束ねてお金をもらっているから、たくさんは難しい。毎日1本ずつならとりにきていいよという。ねことことりの出会い、そして最後がとても良かった。温かい絵本。2023/09/08