内容説明
ユダヤ教における宗教的指導者、ラビ。本書は、数少ない女性ラビのひとりである著者が語り手となり、無名の市民から政治家シモーヌ・ヴェイユまで11の死や葬儀を通じ、死者を葬ることの意味や、死を超えて死者と共に生きていくことの意味について説き明かす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たま
59
図書館の新着棚で見つけた本。とても良かった。著者はユダヤ系フランス人で数少ない女性のラビ。死にゆく人々、喪失に苦しむ人々に寄り添い言葉を紡ぐ。ユダヤ教(旧約)は死後を明確に示していないため、死後について安心して語り合える宗教が羨ましいと著者は言う。しかし今の時代どれだけの宗教者が(キリスト教、イスラム教、仏教を問わず)復活や天国や成仏やに確信を持って語りうるだろうか。どの宗教でも重要なことはこの著者のようにともに祈ることだけだと思う。フランスのモラリスト、宗教的ユマニスムの伝統を感じる。2022/12/19
ネギっ子gen
45
大学で医学を学ぶも、別の形で死者や残された者と関わるべく女性ラビとなった著者が、11の死や葬儀を通し、死を超えて死者と共に生きていくことの意味について説き明かす。<復讐を命じ、軽蔑されることに腹を立てる彼らの唯一神への信仰は、神への桁外れな冒瀆に相当する。いったい、どんな「偉大な」神が、哀れにも人々に自分の名誉を保ってもらう必要があるほど「卑小に」なりうるだろうか。神が嘲笑されて憤慨すると考えることこそ最大の冒瀆ではないだろうか。偉大なるかな、ユーモアのある神。卑小なるかな、ユーモアを欠いた神>。同感!⇒2023/01/10
たいき
0
ユダヤ教への捉え方が変わった。あとは死んだ時に考えようと思った。2023/03/19
sattin
0
かなりユダヤ教の内容の入った本だったが、モーセの章は知らなかったしなんかぐっときた。全ての宗教がこのくらい客観的ならね2023/02/09
松本
0
ユダヤ教の挿話が興味深かった。特に神が法を人間に手渡した以上、法の解釈は人間の手に委ねられており神の奇跡でもそれを覆せない旨の話が好き。ラビン首相の暗殺の章はどうしようもなく何かが崩れていく感覚があり読んでいて辛かった。割と現実もものすごく嫌ッッッ!!と思っている方向へ方向へと突き進もうとする気配がある日々なので…2022/12/04
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