内容説明
作家として立つまでの愛の軌跡、文壇との格闘、小説を書くことの苦しみと喜び、文学への限りない情熱。恋と文学に生きた著者が歓喜と幻滅の切実な体験を見据え、書き、生きることの奥深さを描くエッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
皐月
1
江國香織さんが何かのエッセイで、小説家になるということはストリップする度胸が必要なのよ、というようなことを瀬戸内寂聴さんから伺ってびっくりした旨を書いていたが、寂聴さんのそれは岡本かの子が夫から言われたことの話だったらしい。言われてどきっとするような言葉が、世代を超えていく。染物について書いた『伝統のいろ』、「薔薇は、薔薇の色に、野菊は野菊の色に、約束通りの色に咲いて、自然は人を裏切らない」。ジャン・コクトーの「私の耳は貝の殻」の詩も忘がたいものとして残った。2023/07/17
あさみみ
0
彼女の小説を読む前に読んでしまったので、いつか小説の方を読んでみたい2023/03/08