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内容説明
仕事部屋を借りようとした著者は、86歳という年齢を言うと立て続けに断られ、 然としたという。日本の高齢者は、収入があっても部屋すら借りられないのか、と。最近では終末期の医療費を減らすために、「高齢者の延命治療は必要ない」という議論もある。だが著者は、高齢者本人の意思を無視して一緒くたにし、命を軽視することに異議を唱え、さらに「少子化でこれから否応なく年寄りが社会の担い手になるのに、年寄りが生きにくい世の中にしてどうする!」と喝破。高齢化ニッポンが抱える難題の打開策を提言する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
53
下重曉子さん、とてもタイムリーな内容の提言を書き下ろされたと思う。賃貸物件は、高齢者でなくてもすぐ転居して出ていく若者もいるだろうし、家賃を滞納してしまう困窮者が高齢者とは限らない。年齢差別、性差別という観点から見ると、高齢女性は二重に差別されていると思った。世の中は高齢者の人権を軽く見ていると感じた。いろいろ、刺さる言葉があったが、第三章「時代遅れも周回遅れになれば、トップの前を走るのである。」って、なるほど。高齢者および高齢に向かっている人にとって、愉快痛快、元気がもらえる好著だ。2023/01/14
つちのこ
30
今年、前期高齢者の仲間入りをする私としては、どうにも気になって、老後に関するこの手の本をつまんでいる。著者の作品は好きなので欠かさず読んできたが、最近の傾向としては、いかにも高齢者の代表のように主張したり、反面、年寄りが虐げられているような卑屈感が漂う記述が鼻につくようになってきた。そろそろ著者の本ともお別れか。ただ、「親の介護を子供がして当然、ではない」は賛同。国の福祉行政に関わるこの問題。少子化問題を含めて、おそまつ過ぎる施策の現状を一刻も早く改善しなければ、“一億総介護国家”となってしまうだろう。2023/01/05
Cinejazz
19
仕事部屋を借りようとして不動産屋から年齢を尋ねられ「86歳」と告げると、立て続けに断られ啞然とした著者が、高齢化社会ニッポンが抱える難問に対して、毅然とした打開策を提言した、老人に奮起を促す活力指南書。 「こうして高齢者は排除される」「デイサ-ビスは介護する家族の息抜きが目的」「老人が皆、集団行動を好むわけではない」・・・〝私は全員で何かを一緒に、しかも強制的にやらされることに馴染めない...皆で歌を歌ったり工作したり、体操したり...個人の我儘と言われても、私は一人で過ごしたい〟身に染みて頷ける。2023/02/25
うさうさ
11
普段SNSやネットを通して入ってくる声は主に現役世代からのもので、この本からは同じ出来事を老人目線で語っている。同じ事柄でも若者の見方や言い分と真逆の言い分が老人にはあり、分かり合うのは難しそうだな。ネットを使わない老人の声はなかなか聞く機会がないので興味深いものがあった。2022/10/12
kazu4
7
歯に衣着せぬ言い回しが続きます。 この本に対して、真正面から反論していける政治家を見てみたい気がします。 確かに、老人をなめてはいけない❗️ しかし、現状の日本を作ってきた一員も、その老人たちである⁉️2023/01/15
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