内容説明
オペラ《蝶々夫人》の海外2000回公演。
渋沢栄一、滝廉太郎、プッチーニ……
綺羅星のごとき財界人・芸術家が周囲を彩ったその数奇な運命。
東京音楽学校、帝国劇場、ロイヤル・アルバート・ホール、ホワイトハウス……
明治~昭和期に「声」一つでプリマ・ドンナの階段を駆け上がった三浦環。
本人直筆の手紙を含む膨大な資料から、
その人間像とドラマを流麗な筆致でつづった、
著者初の伝記ノンフィクション。
「マダム・ミウラがうたっているのではない。
私が心の中で描く、幻のマダム・バタフライが
舞台に現れたと思いました(略)
あなたは世界にたった一人しかいない、
最も理想的な蝶々さんです」(プッチーニ)
「芸術家は社会の花です。(略)妻だからといって家庭にとじこめることは公徳を
無視した封建思想です、芸術に対する大きな冒涜です」(三浦政太郎)
日本の芸術史に新たな光を当てるノンフィクション!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きみたけ
44
「蝶々夫人」のオペラ歌手「三浦環」を詳しく知りたくてこの本をチョイス。著者は東京藝術大学大学院映像研究科客員教授で脚本家の大石みちこさん。明治から昭和にかけて「声」一つでプリマ・ドンナの階段を駆け上がった三浦環の、その人間像とドラマを描き綴った伝記ノンフィクション。東京音楽学校、帝国劇場、ロイヤル・アルバート・ホール、ホワイトハウスと、世界を渡り歩いてきたスーパースターの足跡を辿りながら、その類稀なる素質と行動力に感動しました。2025/03/20
chuji
2
久喜市立中央図書館の本。2022年10月初版。書き下ろし。2001回も『マダム・バタフライ』を演じた「三浦環」譚。2023/01/15