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内容説明
宗教の本質に迫る
――安倍元首相銃撃事件でクローズアップされた、宗教と金の問題。
宗教にはなぜ金が集まるのか。歴史を辿り、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、仏教を比較しながら、
明らかにしていく。たとえば、キリスト教では清貧を掲げ、
それを実践する場である修道院や教会に金や土地が集まり、堕落した。
そのことに反発して新たに生まれた修道院も、やがて同じ道を歩む。こうしたことが繰り返されてきた。
いっぽうで、キリスト教における利子禁止の戒律は神学を鍛え、経済学の誕生を促したと著者は言う。
宗教と金の問題を考察するなかで宗教、そして人間の本質に迫る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒデキ
43
宗教というか、教団が、信者の気持ちである献金をいかにして増やしていこうとしていたのかという話にしか思えなかったのは、自分の勘違いでしょうか? 2023/01/19
田中峰和
5
冒頭、安倍元首相暗殺事件から宗教とカネの問題に結び付けたので、新宗教の搾取を中心に取り上げるのかと思ったが、世界4大宗教とカネの問題を中心に展開する。啓典宗教のユダヤ教、キリスト教、イスラム教のそれぞれとカネの問題を取り上げる。ユダヤ教以外は利子を認めなかったが、時とともに認めていく。だが、イスラム教は法学者にいちいちお伺いを立てるため、経済的発展が阻害された。キリスト教はヴェーバーがプロテスタントと資本主義の親和性を論じたように経済発展を思想的に支えた。巨大建造物を建てた新宗教も衰退がはじまっている。2023/07/20
うえぽん
3
宗教学者島田裕巳さんによる、結果的に時宜に合った新書。解説の水野和夫さんが「切り口と洞察力が滅法鋭い」と言うが、加えて「一般読者の理解を促す引き出しの多さ」も挙げたい。英米でベストセラーを連発するライターの書き方にも近いか。世界宗教から新興宗教まで、宗教が持つ金にまつわる「胡散臭さ」を簡潔かつ説得的に紹介。ドイツでは今も教会が福祉の一部を担い、寺社との違いが目立つが、お布施の貢献を受けるのは僧侶であるのに対し、キリスト教やイスラム教では喜捨の対象は貧しい人であるという点に、なるほどと今更ながら納得する。2023/05/03
すうさん
2
宗教の集金術を解読しものではない。人間の欲望の一つである経済的欲望(裕福になりたい)と禁欲や清貧をめざす宗教との問題はユダヤ、キリスト、イスラム、仏教、すべてのテーマであった。禁欲的なキリスト教から経済学が生まれ、商人宗教のイスラム教や金融業に秀でたユダヤ教から資本主義が生まれなかったことは眼から鱗。また仏教はキリスト教と同様欲望への禁制があるが、キリスト教が喜捨の対象が貧しい人であるのに仏教は僧侶であることも経済学が欧米で生まれた原因であり、資本主義の末期状態の現代が学ぶべきテーマになっている。2025/04/21
Go Extreme
2
宗教の経済力:宗教建築 寄付文化 経済基盤 祭祀収益 免税特権 土地所有 金融活動 商業倫理 宗教税収 宗教観光 キリスト教:禁欲倫理 利子禁止 教会寄進 司教財政 ユダヤ金融 商業道徳 プロテスタント労働観 資本主義発展 宗教改革 経済的影響 仏教:禅宗財政 寺院経営 葬式商業化 檀家制度 高野山経済 戒律と経済 日本仏教商業 寺社経済活動 寄進文化 イスラム経済:商業奨励 利子禁止 イスラム銀行 交易発展 信用制度 商業倫理 歴史的視点:テンプル騎士団 メディチ家商業 銀行制度形成 宗教と商業2025/03/20
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